26 ページ26
ドタドタドタドタ……
……足音？…あぁ、うっしーの足音か。キヨが登校してきたと聞いて飛んできているんだろう。
「…ひっ」
「キヨッ！」
息切れをさせながら教室に飛び込んできたのは確かにうっしーだった。眼鏡に茶髪気味黒の髪、白い服。
確かに、うっしーだったはずなのだ。
キヨは、うっしーを見開かれた目で見て
「……ひ、ひ、ひゃぁああああああああああああああああぁああッッ！」
逃げて、錯乱しはじめたのだ。
私は最初、何がなんだか分からなかった。…惨めに床にうずくまり、ガチガチと奥歯を震わせ泣き叫ぶキヨ。その目は確かにうっしーを見、怯えていた。
「…お…叔父が…叔父が」
細く紡がれた言葉。…叔父？目の前にいるのは、牛沢先生なのに。
「…キ、キヨ？ここに叔父さんはいない。味方しかいないんだぞ？」
うっしーがキヨに一歩近付く度、キヨは怯えていく。肩を震わせ、ぁぁあ、ああ、と声にならない声をあげるのだ。
なんで？なんで怯えているんだ…？目の前にいるのはうっしーじゃない。叔父なんてここにいないのに。
さっと黒髪がキヨに駆け寄る。…ヒラくんだった。キヨの肩を抱き、どこか焦ったような声色でキヨに問うヒラくん。
「大丈夫なんだよ？叔父はいないんだよ」
「っで、でもそこにぃいい！そこに、叔父、がぁッ！俺を連れ戻しに来たんだぁあ！」
「落ち着くんだよキヨ。今日のお注射はした！？」
注射？
……って、何の話だ？
キヨが、注射を？どうして…
「叔父が！叔父が！雪見、雪見ぃいいいいッ！」
「A！急いでp-pを呼んでほしいんだよ！キヨが大変だと言えばわかるんだよ！」
「う、…うん」
戸惑いながら私とこーすけは電話のある部屋へと走った。
どうして……もう出遅れなの！？キヨ！
***
一段落して、保健室に入る。p-p監督とベットですやすや眠るキヨ、それと険しい顔のヒラくん。
「キヨは大丈夫なんですか？」
「えぇ。今はすやすや眠っておられますよ。」
…よかった。……でも、アレは一体なんだったんだ…？。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 85人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「実況者」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しの(プロフ) - 一番最初から全て読ませていただきました！ひぐらしのなく頃にの原作ファンなのですが、あの独特なすこしゾワリとするのに好奇心を駆り立てられるような感じが感じられてとても素敵です……！ (2017年6月14日 4時) (
レス) id: a87db4afc4 (このIDを非表示/違反報告)
いろはす - ひぐらしのなく頃には知りませんがいいお話です!更新、頑張ってください! (2016年11月23日 17時) (レス) id: e1dd9fb0f5 (このIDを非表示/違反報告)
たけのこご飯(プロフ) - ダイアナさん» コメントありがとうございます！了解致しました、暫しお待ちをー;; (2016年7月28日 11時) (レス) id: 6e1790e98f (このIDを非表示/違反報告)
ダイアナ - 皆様は「次まだかなぁ」って感じのワクワク感が大好きみたいですけどあたしは苦手かなぁ… 更新待ってます！ (2016年7月27日 23時) (レス) id: 3444009ee5 (このIDを非表示/違反報告)
たけのこご飯(プロフ) - かなでさん» そうなんです長いんですよ。原作はもっと長いんですよ((はい、是非最後までお付き合い下さい！コメントありがとうございました！ (2016年5月15日 19時) (レス) id: 6e1790e98f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たけのこご飯
作成日時：2016年4月17日 19時
