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「なんであんな嘘……」
「…多分叔父から脅されてるんや」
「…なっ」
「それだけじゃねぇ、A。助けを求めないのは雪見への誓いのためだろうなぁ……」
「…雪見か」
キヨは昔弱い自分が雪見に迷惑かけたと思って、もう誰の助けも借りない強い人間になろうとしているらしい。
そうやって強くなれば雪見が帰ってくると信じて。
……そんなの。
「キヨ。私たちは今、キヨを保護してほしいと相談所に訴えている。」
「…………それで相談員が来たんだな。余計なことすんなよ」
「……雪見のことを気に病んで無理しないでよ。本当は苦しいのに、嘘つかなくていいの！キヨが助けを求めなきゃ私たちは救えない！」
ﾊﾞﾝｯ!と机をたたく。キヨは相変わらず無表情のまま、目を私にやった。…ぞっとするような虚ろな目。
「………本当に俺は大丈夫だから。」
「嘘」
誰かと思えば、レトだった。しっかり意思の宿った瞳で、真っ直ぐキヨを見据えている。
「キヨくんは全然大丈夫なんかじゃないんや。そのことをみんな知ってるからキヨくんを助けようと頑張っている。手をさしのべてる。
俺もな、どうせ誰にも自分は救えないって。自分がしていることか最善だって思ってて、仲間の手を受け取らなかった事があったんや。
仲間なんてただのお友だち。いざと言うときは慰めてくれるだけ。そう思ってた。
だけど、顔も思い出せない誰かが信じてくれ！って。俺に尽くしてくれた。
だから、だからキヨくん。手をのばして。」
ヒラくんがびっくりしたようにレトを見ている。
誰か知らないけどレトにそうしたそいつは間違ってない！
「助けを求めないことが強さじゃないんだよ。そんな我慢だけするのがキヨの望んだ世界？違うでしょ、キヨ！」
みんなが、キヨに向かって一斉に手をのばす。別に決めておいたわけでもないのに……みんなの心は今や繋がってるってことか！
「だから、この手をつかんで！私たちが元いた世界に引き上げてあげる！約束する、私たちの手を掴んで！」
「ありがとう」
はじめてキヨが顔を綻ばせる。
綻ばせるのと同時に、キヨの頬に涙が伝った。
「………でも…本当の本当に俺は大丈夫だから…っ」
キヨ…
なんで、どうしてそこまで我慢するの。泣くほど辛いなら手をのばしなよ。
キヨにとって雪見の誓いは大切なものかもしれない。それでも、どうしてこんなに我慢するんだ……わかんないよ、キヨ！！
早く助けなきゃ、キヨは壊れちゃうんだよ！私は、私はその世界を……。
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しの(プロフ) - 一番最初から全て読ませていただきました！ひぐらしのなく頃にの原作ファンなのですが、あの独特なすこしゾワリとするのに好奇心を駆り立てられるような感じが感じられてとても素敵です……！ (2017年6月14日 4時) (
レス) id: a87db4afc4 (このIDを非表示/違反報告)
いろはす - ひぐらしのなく頃には知りませんがいいお話です!更新、頑張ってください! (2016年11月23日 17時) (レス) id: e1dd9fb0f5 (このIDを非表示/違反報告)
たけのこご飯(プロフ) - ダイアナさん» コメントありがとうございます！了解致しました、暫しお待ちをー;; (2016年7月28日 11時) (レス) id: 6e1790e98f (このIDを非表示/違反報告)
ダイアナ - 皆様は「次まだかなぁ」って感じのワクワク感が大好きみたいですけどあたしは苦手かなぁ… 更新待ってます！ (2016年7月27日 23時) (レス) id: 3444009ee5 (このIDを非表示/違反報告)
たけのこご飯(プロフ) - かなでさん» そうなんです長いんですよ。原作はもっと長いんですよ((はい、是非最後までお付き合い下さい！コメントありがとうございました！ (2016年5月15日 19時) (レス) id: 6e1790e98f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たけのこご飯
作成日時：2016年4月17日 19時
