13 ページ13
「やっぱりヒラくん。大きくなりましたね」
「…そ……、そっちこそ、なんだか逞しくなったんだよ。セピア…」
彼は俺が6歳の時、低い確率で雛見沢にやってくる公安の警察だ。
彼に助けを求めたが……幾多の世界でこの年に来てくれたのは初めてで。
夢……じゃない。
「ありゃ、ヒラさんはセピアさんとお知り合いで？」
「はは。知り合い…そんなところです」
遠い昔……。俺は彼になんと言ったんだっけ。『死にたくない』だったかな。
少年と戯言を本気にして、15歳の年に来てくれたセピア。
……本当にこの世界は素晴らしい。
「ヒラくん。俺はあれから経験も積んで、体も鍛えた。…きっと君の力になれる。……じゃあね」
「あぅあぅ！今回は色んな運命がヒラの味方をしているとしか思えないのです！」
セピアが、つわはすを連れ人だかりへと消えていく。
……思えば、山手線ゲームが人狼になったあの日から運命は覆っていた。
俺の戦おうという意思が運命を揺るがしている。
「だったらきっと、アブもコジマも俺の言葉を信じてくれる。そう思わないか？羽入」
「…あぅ」
羽入はまだ信じようとはしない。でもいい、羽入の力はもう借りない。どうせ見ているだけの存在なのだから。
俺の運命はきっと切り開ける。
…彼らにはそれだけの力があるのだから。
***
「それでは、今日のミーティングはここまでです。」
「治療薬開発の目処もたったし、順調すぎて怖いですね」
「やはり、p-pさんに任せてよかった」
夜の会議室、大人が三人集まって会議をしているようだ。
一人はp-p。もう一人は白衣を羽織ったアブ。そして、スーツを着たコジマ店員。
「この病さえ治れば、オヤシロさまの祟りはもう起こらない。」
「キヨくんも治ればいいんですがねぇー…」
「キヨくんは一度レベル5まで発症していますから……。完全治療は困難です。ですが、幻覚症状をおこさないレベルを維持していくことはできるでしょう」
「それもこれも、ヒラくんが極秘裏に協力してくれたおかげ。非人道的な検査にも耐えてくれて……」
「あの、所長。そのヒラくんなのですが……。」
「…こ、殺される？そう言ったのですか？」
「はい。確かに言ってましたね。俺たちも殺されてしまう、とも。くすくす」
「……ふむ。雛見沢症候群の初期症状かも…」
「しかし、王感染者は発症しないのでは？」
「……じゃあ、念には念を入れましょう。これより、『山狗』の古花ひら警護を実施させます。彼には指一本触れさせません」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 85人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「実況者」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しの(プロフ) - 一番最初から全て読ませていただきました！ひぐらしのなく頃にの原作ファンなのですが、あの独特なすこしゾワリとするのに好奇心を駆り立てられるような感じが感じられてとても素敵です……！ (2017年6月14日 4時) (
レス) id: a87db4afc4 (このIDを非表示/違反報告)
いろはす - ひぐらしのなく頃には知りませんがいいお話です!更新、頑張ってください! (2016年11月23日 17時) (レス) id: e1dd9fb0f5 (このIDを非表示/違反報告)
たけのこご飯(プロフ) - ダイアナさん» コメントありがとうございます！了解致しました、暫しお待ちをー;; (2016年7月28日 11時) (レス) id: 6e1790e98f (このIDを非表示/違反報告)
ダイアナ - 皆様は「次まだかなぁ」って感じのワクワク感が大好きみたいですけどあたしは苦手かなぁ… 更新待ってます！ (2016年7月27日 23時) (レス) id: 3444009ee5 (このIDを非表示/違反報告)
たけのこご飯(プロフ) - かなでさん» そうなんです長いんですよ。原作はもっと長いんですよ((はい、是非最後までお付き合い下さい！コメントありがとうございました！ (2016年5月15日 19時) (レス) id: 6e1790e98f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たけのこご飯
作成日時：2016年4月17日 19時
