ににとねこ - afterstory (ページ4)

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「……A大変だったな。良かったな、ジョンイニに出会えて」

「うん、本当に良かった！ま、この話したらジョンインはそんなの覚えてないとか言うんだけどね」

「ジョンイニらしいな」

「だよね」

そう言って笑うAは本当に綺麗で……。

あぁ、Aって元々綺麗なんだけど、

ジョンイニの話をしてる時が1番綺麗なんだな。

どうして今までずっと見てきたはずなのに、

そのことに気づかなかったんだろう。

Aの笑う横顔にぼーっと見とれていると、パチンと頭を後ろから叩かれた。

「いたっ」

「なにジーッとAのこと見てんの」

「ジョンイニの話してたんだよ！もう、乱暴だな」

「は？俺？ Aなに話してたの？」

なに話してたの？って俺に対する態度と大違いだな。

付き合う前からもAにだけ、本人は気づいてないだろうけど明らかに接し方が特別だし、優しかった。

けど付き合ってからは、自分の気持ちを隠す必要もなくなってか、人が変わったようにジョンイニはAに優しい。

お前今までそんなんじゃなかったろ。

Aと出会ってから本当に変わったジョンイン。

すごく雰囲気が柔らかくなった。

目の前で俺を完全に空気扱いして、二人の世界に入るジョンイニとAを見ると……本当にお似合いだと思った。

今までこんなツーショット、邪魔したくて仕方なかったのに。おかしいな。

いつも茶々を入れたりして、２人の邪魔をしたような気になっていたけど、

俺はこの２人の間に入ることなんて絶対できないんだろうな。

「負けた。……ほんと、お似合いだよ」

いつもなら絶対にこんな２人きりの場面は、邪魔を入れるのになんだか全くそんな気が起きない俺は作曲部屋へと向かった。

なんだか今日は良いリズムがよく浮かぶ。

なんだか、

あの２人のように幸せな、

永遠に聞いていたくなるような、

そんな曲ができそうだ。