旧双黒限定短編集【文スト】【太宰治】【中原中也】

あなたと一緒に…美しい海を【太宰治】 夏様リクエスト！ ページ3

夜。太宰とAは二人で旅行に来ていた。今は夜。散歩がてら二人は、昼間海水浴をしたホテル近くの海に足を運んだ。

「A…寒いだろうから…」
太宰は砂色の外套をAにそっと着させた。
「ありがとう…」
Aの顔が少し赤くなった。

「ふう…君と一緒にこの海に溺れたいな」
太宰が愛おしそうにAを見つめる。
「冗談はやめて…私…貴方に死なれたく無いもの…」
Aが少し悲しそうな表情を浮かべる。其れを見た太宰は申し訳なさそうな顔をしてAの柔らかい頰にそっと手を添える。

「ごめんね…でも私は…君に溺れてるよ…」
太宰はAの腰に手を回し、自身の唇とAの唇を合わせる。甘いリップ音が聞こえた。
「だ…太宰…？」
Aは元々赤かった頰をさらに真っ赤に染めた。
「ふふ…可愛い」
太宰はぎゅっとAを抱きしめる。優しい手つきで頭を撫でる。Aには何処か安心させるような暖かさと匂いを感じた。
すると、Aの視界には又もや太宰の端麗な顔で埋め尽くされた。何をされるのか…Aの心臓はドクドクと鳴ってる。Aはぎゅっと目を閉じた瞬間…

チクリ
痛みを感じた。Aは目を開けると太宰の顔はは自身の首元に埋まっていたのだ。すると今度は舐められた感触。恐らく、先程付けた赤い印を舐めているのだろう。
「ふふ…此れで君は私の物だ」
太宰はAを見つめ、満足そうな顔をして云った。

「私は…ずっと貴方の物よ？」
Aがそう云うと、太宰はAの耳元に顔を近づけこう云った。

「A…海が綺麗ですね＿＿」


海が綺麗ですね・・・私は貴方に溺れています

俺以外に見せンな 【中原中也】 夏様リクエスト！→←何方を選ぶ？【太宰治】【中原中也】チッチ様リクエスト！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す