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個室番外「神山さんの嫉妬」 ページ38

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今日は早上がり。
オープン作業から居たので締め作業はなし。
早く帰れること以外にも今日は心を踊る出来事が。

「もしもし?お疲れ様。今日は早いんやね」
毎日会えるわけではないので偶に電話で近況報告をしています。
『お疲れ様です!ふふ、そうなんです』
「なんかご機嫌やな嬉しいことでもあったん?」

ふふ、待ってました!
『実は...今日の仕入れのお兄さんが超イケメンだったんです!!』
「...は?」

『だから、仕入れのお兄さんが「いや、それは聞こえてる」

『いつもの方も凄く明るい方なんですけど、今日のお兄さんは感じが良い上に凄く対応が早くて!あっという間にやることやって帰っていったんです。』

もうちょっとお話ししたかったなあ...また来てくれないかなあ。
気付くと神山さんの方から声がしなくて。

『神山さん?どうかされました?』
「それって故意的?」
『え?』
「そう言う話するのって俺を試してんの?」

聞いたことない声で言うから冷や汗が止まらなくなってくる。
でもなんで怒ってるのか分からなくて
『えっと、ごめんなさい...私何かしました、か?』
って恐る恐る聞くと電話越しにふかぁぁぁいため息が聞こえてくる。

「俺、彼女から他の男の話されてなんも思わないほど寛大な男やないで」
『え?寛大な男性です、神山さんは...』

そう言うと、ここで天然はいらんねん!と。
天然?

「嫉妬した言うてんねん!」
え...?
『嫉妬!?!?!?』

「その反応は意図的ちゃうんやな...あのなぁ、俺やって嫉妬するよ」
『私に?神山さんが?』
「なんでちょっと嬉しそうなん」
『だって、こんな何気ない話でも嫉妬してくれるんだなって』
「だって不安やもん。Aちゃん誰にでも基本フランクやし、男友達も多そうやん?俺よりもその人がいいって言われそうで」
『そんなこと言わないでください!私は!神山さんが好きなの!』
「じゃあ俺の前で他の男かっこいいって言わないでください。」
『わかりました』
「宜しい」

なんて会話をして2人で吹き出す。
「なんやねんこれ笑」
『分かんない笑』
一通り笑い合って。

「さて、神山さんって呼んだペナルティは次回会った時に時間をかけてするとして今日はもう遅いから寝や?」
『...げ、』
焦って神山さん呼びしたの気付かれてた...。
「んふふ、楽しみやね?」

じゃ、Aおやすみ」
『...!お、おやすみなさい!』

よ、呼び捨て!呼び捨てされた!
電話をきってからもドキドキが止まらなかった。

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作者名:あんまん | 作成日時:2020年10月25日 19時

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