とある森の妄想族(短編集) (ページ14)

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「あ、.......ごめん」

『ちゅう....？』

「我慢できひんかった」

『ともちゃんって....ちゅうするのすきなの？誰にでも、するの？』

「なんで泣くねん、ごめん。そんなに嫌やった？」

『やだ....ともちゃんが、みんなにちゅうしてるの...やだ』

「それって、どういう意味なん」

『どういう、意味？』

「俺のこと、すきなん？」

『すき....？』

そうか、これが恋、なのか。
何故かしっくりくる。
そっかぁ、私の初恋はともちゃんかあ。

「え、ほんき？」

『ん？うん』

「え！？」

『ともちゃん、すき！』

「ちょっと待って、うそやん！」

ともちゃんは、周りの男の子とちょっと違うけど、それでも私にとってはちゃんと男の子で、かっこよくて、でも可愛くて。
私のヒーロー。
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「行くで」

『はーい！』

私たちのデートは他の人から見たらきっと女の子同士のお出かけに見えるんだろうなあ。

見た目で人は判断出来ないけど、それは性別も同じ。
男でも女でも関係ない、私はともちゃんがすき！

それで十分だと思えるよ。

「このワンピース2人で一緒に着ようや」

『えぇ、だったら白が良い』

「えぇ黒やろ」

『白着てるともちゃん見たい』

「黒着てるA見たい」

『もー！じゃあ黒でいいっ！』

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