多忙の8月下旬 ページ32
.
大学が再開する頃、じりじりと地面を照りつけていたレベル100の太陽がレベル80くらいになっていた。日本に帰っていたこともあってか、湿気の少ない韓国の8月下旬は過ごしやすく感じた。
大学に行くと一気に学祭モードで、4年生の先輩達が就活を終わらせてきたこともあり、準備が急激に進んだ。私もとにかく忙しくしていて、雑談なんてする暇がないくらいバタバタと講義とサークルを行ったり来たりしていた。
それが私にはありがたかった。
韓国に戻ってカトクを開いてジェノくんからメッセージが来ているのにも気付いていたけど、今更返すのも何だか気まずくて既読をつけたままだ。
JS「ヌナ〜高校用の学祭案内がありません」
『え、じゃあ私の持ってる予備使ってファックス送ってくれる？』
CL「ヌナ、これってどこに持って行くの？」
『それはね、全学棟！』
チョンロくんチソンくんも何とかついてきてくれている感じ。
あと一週間したら学祭期間になり、講義もなくなるし大学全体が学祭モードになる。
それまでは講義終わりになんとか出来る準備は終わらせるために毎日遅くまで大学に残っていた。
JM「あれれ、Aちゃんだ」
『あ、ジェミンくん。久しぶり』
サークル棟から出るとちょうど前からジェミンくんが来た。
『チソンくん達は今日居ないよ』
JM「えーそうなんだ。一緒に帰ろうと思ってたのに....。」
じゃあ一緒に帰ろう、と自然に言い歩き出すジェミンくん。
きっとジェノくんから色々話を聞いているだろうから何か言われるかもしれないとドキドキしながらも着いていった。
JM「こんな時間まで大変だねぇ〜」
『ジェミンくんは写真サークルだから学祭期間は休み？』
JM「前日に教室飾ったら当日はフリーだよ」
いいなぁ、なんて漏らしてしまうけど、別に不満があるわけではない。
きっとジェミンくんもそれは分かってくれていると思う。
JM「そういえば、俺の誕生日プレゼントAちゃんも一緒に選んでくれたって聞いたよ。ありがとう」
『あ、あぁ....ううん。私は特に何もしてないよ。チソンくん達が選んで、"どう？"って聞かれたから"いいと思う"って言っただけ』
JM「それでも嬉しいからいーの、ありがとん」
そう言って笑うジェミンくんは何だか私よりもお兄さんに見えた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2048人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はりねずみ(プロフ) - 何度も読み返してます！とても面白いので次のジェミンの話も楽しみにしてます！ドンヒョクのお話のパスワードを知りたいのですが、教えていただけますか？ (2021年8月7日 18時) (
レス) id: d7178e9f9f (このIDを非表示/違反報告)
そんふん(プロフ) - "構成要素"をお互いに見せ合って、"オッケー！"ってなったら付き合うという考え方が、すごく素敵でした。何度も読み返すくらい大好きです！ (2021年8月6日 1時) (レス) id: 0e6301f498 (このIDを非表示/違反報告)
さなこ(プロフ) - この作品、好きすぎて月1くらいで読み返してます。笑 (2021年6月4日 1時) (レス) id: a10af9d64e (このIDを非表示/違反報告)
あんまん(プロフ) - みんさん» コメントありがとうございます！ジェノペンさんにそう言ってもらえると凄く嬉しいです...!私もまた書けたらいいなと思っているのでその時はぜひ宜しくお願いします！ (2021年4月16日 9時) (レス) id: 6d524ee8df (このIDを非表示/違反報告)
みん - こんばんは、ジェノペンです。こちらの物語めちゃくちゃ面白くて何回も読みました！文章も読みやすくて、リアルな学生の会話のような感じでほんとドキドキしました。またいつかジェノの物語書いていただけたら嬉しいです〜！ (2021年4月16日 1時) (レス) id: d53afc680c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あんまん
| 作成日時：2021年2月14日 16時
