【ハリー・ポッター】miracle world【親世代】 (ページ4)

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＊2・いつも通り、ではない生活＊ページ4

暖は退屈な退屈な授業を終え、1時間程かけて自宅に帰る。

自宅はアパートだ。

色んなところが錆びていたり軋んでいたりする。

つまり、オンボロアパートである。

本当は｢マツシマアパート｣という、ちゃんとした名前があるのだが。

オンボロアパートの方が馴染んでいるようで、みんなそう呼んでいる。

アパートは全6階建てで、暖は3階の1室に住んでいる。

｢ただいまー｣

誰もいない部屋に声がひびく。

部屋は人気がないせいか立地条件が悪いせいか酷く寒かった。

なんせこのアパートは、10階建てのスーパーマンションの影に隠れているのだ。

しかも今の季節、真冬である。

タイツ、コート、マフラー、手袋。完全に防寒しているがそれでも寒い。

｢寒っ｣

暖はブルブル震えながら靴を脱ぎ、居間に上がった。

暖はそこで、信じ難いものを目にして固まった。

｢えっ、君、何でそんなところにいるの…？｣

ヒーターも入れずにそばに駆け寄る。

そこにいたのは、洗濯物の山に埋もれて、窓に挟まって、

｢…なにこれ。｣

もがいている不気味な生き物だった。