これからどうしよう？

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伊沢目線


「はぁー、まだ見つからないのか」


時計を見ると１２時をとっくにまわっていた

ｶﾞﾁｬ)

玄関が開いた
川上が帰ってきたのだろう


「おかえ...り？」


玄関には川上の隣に
俺の愛すべき人がいた


「水上！」

川『なんとか探し出せましたよ』

「よかった...本当によかった...」


俺は歓喜のあまり泣いてしまった
俺は水上を抱きしめて動けなくなってしまった


川『あはは、とりあえず入りません？』


俺は川上の言葉で我に返った
そして二人を上がらせた
水上はまだポカンとしている

水上をソファーに座らせた
川上はまだ探している鶴崎に電話をするため
一旦リビングからでた


「水上」

水『！...はい...』

「何で相談しなかったの？」


自分でもびっくりするほど低い声
誰から見ても怒っていることが伝わる


「何で一人で溜め込んだ？」

水『...』


俺はただ水上に頼ってほしかった
水上が壊れる前に助けてやりたかった
それだけだった
水上が幸せだったら俺はそれでよかった


「俺は頼れる先輩でありたかったな」

水『！...え？』

「ごめんな、こんなダメな先輩で。本当は水上が溜め込む前に気づいて、助けるべきだったよな。今さら遅いかもしれないがすまなかった」


水上がこうなったのも俺の責任だ
水上は大丈夫となにも心配しなかった
それがいけなかった

あの時自分に釘を刺して
水上のそばにいてやればこんなことには...

水上は研修医になった瞬間
新型コロナウイルスによって忙しく
いつも死と隣り合わせ
しかもずっと批判され続けていた

水上が苦しんでる間俺は何をしていた？
クイズを作って クイズをやって
社員のためにテキパキ働いた
そして俺はそれを幸せと感じていた


「悪かった、助けてやれなくて。許してもらえなくても良い。許してもらえなくて当然だ」


俺は深々と水上に頭を下げた
謝ってすむ問題ではないが
今の俺には謝るしか出来ない


「本当にごめんな。守れなくて」

水『..そ...と...い....い』

「え？」

水『そんなこと言わないでください！』


水上がそう叫んだ


水『伊沢さんはなにも悪くないのに謝らないでください！本当は...悪いのは僕なのに。頼っ...たら迷惑...が...かかると思って！』


水上が泣き出した
俺は急いで水上の横に座って背中を撫でた


水『ごめんなさい！僕のせいで...ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい』

「落ち着いて！水上！」


俺は何で苦しめることしか出来ないんだろう？

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