ーぬら孫ー (男主) (ページ8)

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5話鯉伴side ページ8

俺はその日、リクオを連れて山吹の花を見に来ていた。

暫くして、リクオが乙女に似た少女を連れてきた。

最初は戸惑ったが次第に気にならなくなった。

リクオがなにか見つけ、いなくなり。

少女と二人になった時、山吹の花を見ながらある詩を思い出していた。

『七重八重花は咲けども山吹の
　みのひとつだになきぞかなしき』

そう。気づけば口出していた。その瞬間。

｢まにあえっ！｣

幼い子供の声と共に俺は押された。肩にも痛みが走る。

俺は咄嗟のことで体制を整えられずに尻餅をつく。肩は切れていて、血が流れている。

状況の整理が追いつかない。

ただ分かったことは、少女に刺されかけた事。

その少女が近くに現れた目玉の妖怪に羽衣狐と呼ばれていたこと。

そして、俺を突き飛ばした奴は声のとおりにまだ子供で、背丈はリクオと同じぐらいだということだった。

しばらく呆気にとられて、正気に戻れば羽衣狐と呼ばれていた少女はいないし、突き飛ばしてきた子供は走り出していた。

『おいっ、待てっ！』

咄嗟に声をかけるがそのまま角を曲がって見えなくなる。

お礼……言い損ねたな…

俺、下手したら死んでたのに…

肩からはまだ血がドクドクと出ている。

悶々と考えていると、リクオが走ってきた。

涙目で。涙目で！？

『ど、どうした！リクオ！』

俺は肩の痛みなんて忘れてリクオに声をかける。

｢な、んか、狐のお、面付け、た子が……

急い、でお父さんのと、こ行けって…

お父さんのとこ、きたら、血、が出てて…｣

リクオは泣きながら俺に抱きついてきた。

『そうか、ありがとな、心配してくれて。

すぐに帰って鴆に治してもらうから。な？』

泣くな。そう言って頭を撫でてやれば、落ち着いてきたのか涙を拭くと俺の着物の袖を引っ張った。

｢なら、早く帰ろう？｣

息子の優しさに涙が出るかと思った。

心配させるから我慢したけど。

家に着いたら案の定心配されまくった。

手当が終わったあと、色々話した。

羽衣狐のこと、

あとはもちろん、子供のことも。

＿＿＿＿あの子供、絶対見つけてやる。

～～～～～～～～～

うん。口調わかんね。

こんな感じでいいのかね？

ま、初の夢主以外のsideでした！