忍者に転生した私は愛を叫ぶ2

転生しちゃった ページ24

「ギャハハハハハ！引っ掛かった引っ掛かった！！」

「ご、ごめんなさい先生！私、止めたんですけど···」

「···」



ナルトのあの品の無い笑い声を筆頭に展開されるカオスな状況に、私はおぉ···と少し後ずさる。


サスケ何かベタベタなトラップに引っ掛かった上忍を見て呆れ顔だ。


私もサスケに倣って来た上忍の方を見た。



(あれ···？)



そこでふと何かが引っ掛かる感覚になる。



(どっかで見たなぁ···)



そう思いながらどうにか記憶の糸口を探そうとしてその人を凝視する。


丁度私が座っているところが扉のすぐ横で、その上忍の人は入って来て、頭に黒板消しが落ちてきた時の姿勢のまま固まっている。


どうにか手を伸ばしたらその人の頭に届きそうだなと思っていたからなのか知らず知らずの内にその人の頭に向かって手を伸ばしてしまっていたらしい。


ふわりと頭を撫でながら髪に着いてしまっていたチョークの粉を落とす。


その際、指の間を通っていく銀髪が光にキラキラと反射して見えた。


やっぱりどこかで見たことあるんだよな、と必死に思い出していると上忍の人がこちらを向いた。


その顔はひどく驚いたようでどこか懐かしげで、そして少し切なそうなもので。


私はギョッと目を見開いてパッと手を離してしまった。



「A！！」



その瞬間、物凄い勢いで後ろに引かれ、その衝撃に今自分が何をやらかしたのか思い知らされた。


今、自分は何をした？


初対面の、しかも立派な大人の頭を何の脈絡無しに撫で回したんだぞ？


これ、日本だったらセクハラで訴えられる···！？


まずいまずいまずい！！！とパニクる私の頭を誰かが物凄い勢いではたいた。



『アデッ』

「何してんだウスラトンカチ」

『サ、サスケ』



どうやら私を上忍の人から引き剥がしてくれたのはサスケのようで、物凄く不愉快です、といった顔をしていた。


ここ最近、よく見るな、カルシウム取った方が良いのでは？と思うくらいだ。


取り敢えず、人としてドン引かれるようなことを仕出かしてしまった私はこの後、どう言い訳をしようかと思考を巡らせていた時だった。



「うーん···何だろうなあ、お前達の第一印象は···」



その言葉に咄嗟に顔を上げると上忍の人と目が合った。


しかし、その人が一瞬気まずそうな目をした後に、別方向にいるナルト達に向けて言葉を放つ。




「嫌いだ！！！」

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