死神の名付け親

呼び出しの理由。 ページ23

＊*


放課後私は光里さんの帰りの誘いを断り屋上へと向かった。

重いドアを押し開ける。

いつもは鍵がかかっていて開かないはずだが


─ギイッ─


｢＿＿＿開いた。｣



開けた途端フワッと風が鼻をかすめて通り過ぎていく。


｢遅い遅刻だぞ真子。｣


上から声がしたかと思うとドアがバンッとものすごい音をたててしまる。


｢単刀直入に、ここへ呼び出したのはお前に協力してもらうためだ。｣


このとき私はこの能力に関係していると直感的に思った。


｢今年開かれる魔界の王を決める大会。それにお前の能力が必須となる。｣

｢大会で優勝し魔王になるためには一番多く魂を回収したものが選ばれる。だから真子の力を使えば先取りで魂を回収することができるんだ。｣


淡々と告げられる事実。


｢じ、じゃあこの力はあなたに協力するためだけに授けられたの＿＿＿？｣


黒神くんは恐ろしいほど綺麗な笑みを浮かべ


｢あぁ。｣


と頷いた。


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