転生しちゃった ページ26
(届かない···！！)
あまりにも自分の声が届かないことに絶望感を覚える。
自分の無力さをひしひしと感じて、唇を噛み締める。
ちりっと痛みが走るが気にしていられない。
(どうしたら届く···！？)
ふと、両親の言葉がフラッシュバックする。
『A、もし、ものすごぉ〜く声を、思いを届けたい人が出来たとき。
もし、ただ張り上げた声が届かないと思った時は、喉にチャクラを集中させてごらんなさい。
私達が貴方にどこにいても愛していると伝えられることが出来るように、きっと貴方の声を、思いを伝えることが出来るはずよ』
(喉に···チャクラ···？)
原理とかどのくらいチャクラを使うのとか、チャクラを練るとか、そんなことを考える間もなく私は大きく息を吸って···
『我愛羅ぁぁぁぁあ!!!!大丈夫!!私は貴方を置いてかないからぁぁぁあ!!!!』
叫んだ。
自分でも驚く程大きな声が鋭く、真っ直ぐに飛び出たもんだから、自分で自分に驚いた。
すると、我愛羅はピクリと反応をした。
直後、女の子の足に纏わり付いていた砂はサァッ···と柔らかな音を立てて落ちていく。
その光景に安堵すると、我愛羅は泣きそうな顔になりながら私の元へと駆け寄ってきた。
「A···！僕···僕···！」
『大丈夫！へっちゃらへっちゃら！それより···』
言葉をと切らせて私は我愛羅に覆い被さる。
「え！？A！？やっぱりどこか怪我···！！」
『届いて良かったぁぁぁぁあ！！！』
「え？」
『私の声が我愛羅に届いて良かった。
それに、我愛羅に止まってくれるだけの理性が残ってくれてたのも、本当に良かった。
辛かった筈なのに、その優しさを忘れなかった我愛羅がいてくれたから届いた！！！』
止められて良かった···！と強く強く我愛羅を抱き締める。
すると、私に抱き締められていた我愛羅は段々と肩を大きく揺らしていき、終いには大きな声をあげて泣き始めてしまった。
私はそんな我愛羅を撫でながら更に強く抱き締めた。
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どんてん(プロフ) - 黒川かぐやさん» ありがとうございます！！そのように言って頂けて本当に嬉しいです！！ (8月29日 18時) (
レス) id: 65557726b3 (このIDを非表示/違反報告)
黒川かぐや(プロフ) - 転トラじゃなくてめっちゃ嬉しいです!!!この作品自体も大好きです!!! (8月29日 16時) (レス) @page1 id: 5ae6456499 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どんてん | 作成日時：2023年7月8日 17時
