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行きは順調だったが、帰りは帰宅ラッシュと重なり、少し時間がかかった。
このまま元の場所まで戻るより、彼の最寄り駅にアクセスしやすい路線の駅で降ろして電車で帰らせた方が早いだろう。
車を停めて声をかける。

「斎藤くん、着いたよ。」
「、、、ぅん、、え? え?!」

眠たげに開かれた眼が、状況を把握するに連れ、大きく開かれる。

「着いたよ、ここからなら一本で帰れるでしょ?」
「待って、もう着いたの?」
「うん。」
「信じらんない!オレ殆ど寝てたじゃん!!」
「そうだね。私も信じられなかったよ。」
「えー勿体ない!ドライブ満喫できなかった!」
「残念だったね。」
「えー!!」
「じゃあ、また、いつか機会があったらね。ホラ、混んできたから早く降りて。」
「何それ!」
「後部座席の荷物、忘れないでね。」
「ちょっと!」

混み合うロータリーに長居はできないので、まだ何やら文句を言っている彼を強引に降ろし、早々にその場を離れる。

信号待ちでミラー越しに様子を伺うと、いつかと同じように、彼は車が見えなくなるまで見送ってくれていた。

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星宵(プロフ) - そらさん» はじめまして。嬉しい!ありがとうございます。本質は変わらないと思うけど、今みたいに責任ある立場ではない分、学生時代のギタボ氏は、より無邪気で感情に素直だといいなぁと思いながら書いてます。これからもよろしくお願いいたします。 (2020年10月24日 11時) (レス) id: 5d266fa98e (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - はじめまして。無邪気でかわいくて、すごく癒されてます(^^)ひっそり更新楽しみにしてます…無理なさらず(^^) (2020年10月21日 21時) (レス) id: 70b1605356 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星宵 | 作成日時:2020年10月13日 12時

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