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その時、視線の先で彼が携帯から目を上げ、
乗車待ちの列に目をやった。
そのまま何かを探すように、
周囲を見渡している。
一瞬、こちらに顔を向けた彼と
目が合ったような気がした。
首を少しだけ前に傾け、
会釈したようにも見える。
気のせいだよね、、？
都合の良い勘違いかと思ったが、
どうやらそうではなかったらしい。
彼はそのままゆっくりこちらに歩いてくると、
「こんばんは」
「こ、こんばんは」
驚いている私に話しかける。
「良かった〜、また会えた。
この前戴いたビール、めちゃくちゃ美味しかったから、どうしてもお礼言わなくちゃと思って。
そうは言っても情報少な過ぎて、
今日会えるかどうかは掛けだったんだけど。」
心底良かったという様子で明るく微笑まれて、
さっきまでの不安が消えて行く。
「、、、良かった。」
思わず小さく呟いた私に、
首を傾ける。
「あ、えっと、良かったです。
気に入ってもらえて。」
慌てて笑ってごまかす。
「うん。」
彼もマスク越しに微笑む。
わざわざお礼を言うために、
私と同じ少ない手掛かりだけを頼りに
待ってくれていた。
その気持ちが、ただただ嬉しかった。
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星宵(プロフ) - さばさん» はじめまして。嬉しい言葉をありがとうございます。決めていた所まで書くことができたので、ここからは少しゆっくりペースで、お付き合いが始まってからのあれこれを書きたいと思います。引き続きよろしくお願いします。 (2020年7月26日 7時) (
レス) id: 5c7677ac35 (このIDを非表示/違反報告)
さば(プロフ) - はじめまして！いつも更新楽しみにしており、完結してしまうのは少し寂しいです、、、短編のお話楽しみにしてます！！ (2020年7月25日 18時) (レス) id: 640aa79d81 (このIDを非表示/違反報告)
星宵(プロフ) - みもりさん» ありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。そろそろ終盤なので、このままの勢いで進めて行きたいと思います。 (2020年7月16日 9時) (レス) id: 9647d822be (このIDを非表示/違反報告)
みもり - 更新ありがとうございます！！！今回も面白かったです！！！ (2020年7月15日 21時) (レス) id: 1232f9590f (このIDを非表示/違反報告)
星宵(プロフ) - みちさん» はじめまして。更新が滞り返信も遅くなってしまい、失礼しました。良かったらまた読んでやってください。 (2020年7月6日 23時) (レス) id: 5c7677ac35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星宵 | 作成日時：2019年6月11日 22時
