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食後のコーヒーを飲みながら、修平さんが言う。
「Aは、相変わらず姿勢が良いなあ。」
「ええ？またその話ですか？」
、、始まった。
「斎藤さん知ってます？沢入さんて座ってるとき背もたれ使わないんですよ。」
「え？」
「長い時間一緒にいても全っ然。」
「、、へえ、。」
「あ、でも車の時は違うか？」
修平さんは昔から私の姿勢の良さを褒めてくれるのだけど、いつも唐突で困る。
斎藤さんも突然の訳の分からない話題に困惑しているみたいだ。
「車は深く座った方が安全だからですよ。修平さん、もうこの話は良いですから。」
「昔、初めて関さんに連れられてうちに来た時も、えらい姿勢の良い子やなって思ったもんな。」
この話の何が面白いのかわからず、止めようとするけど、やめてくれる気は全くなさそうだ。
「でも営業は姿勢が良いに越したことないねんで。
その証拠に、社長も一発でAのこと気に入って今でも可愛がってるもんな。」
姿勢のおかげとは知らなかったが、修平さんのお父さんである社長には、
本当に良くしてもらっている。
「言うても最初は、姿勢の良さ以外ダメダメやったけどな。」
だめだ。修平さんの思い出スイッチが入ってしまった。
こうなるともう、ひたすら昔のことをネタにいじられる。
「聞いてくださいよ、斎藤さん。」
「、、はい？」
「名刺の出し方も下手くそでね。、受け取るタイミングもおかしいし、
自分のを上にやったり下にやったり、、、。」
「、、、。」
「もう、本当にやめません？」
「練習してやったん覚えてるか？名刺の渡し方。」
「、、はい。それは本当に感謝してます。」
「でもまあ、一生懸命で今より可愛いかったよな。」
「、、今よりって、、。今の良いとこはないんですか？」
「ええ？ そら一杯あるよ。姿勢が良いやろ？素直やろ？真面目やしな。仕事の返事も早い。
飯も旨そうに食べるし、人の話を楽しそうに聞くから、こっちも楽しなるやろ？」
「ぅわ、ちょっと、もう良いです。、、もう、お腹いっぱいです。」
思いがけない褒め言葉の洪水を慌てて止める。
「、、、ほんでやっぱり姿勢が良いな。」
「もう、、結局そこじゃないですか、、。」
斎藤さんの前で新人時代の話をされたり、立て続けに褒められたりで、
恥ずかしいやら、照れくさいやらでなんだか暑くなってきた。
ようやく修平さんを黙らせて、熱くなった顔を両手で仰ぎながら、
斎藤さんに目をやると、ふいっと目を逸らされたような気がした。
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星宵(プロフ) - さばさん» はじめまして。嬉しい言葉をありがとうございます。決めていた所まで書くことができたので、ここからは少しゆっくりペースで、お付き合いが始まってからのあれこれを書きたいと思います。引き続きよろしくお願いします。 (2020年7月26日 7時) (
レス) id: 5c7677ac35 (このIDを非表示/違反報告)
さば(プロフ) - はじめまして！いつも更新楽しみにしており、完結してしまうのは少し寂しいです、、、短編のお話楽しみにしてます！！ (2020年7月25日 18時) (レス) id: 640aa79d81 (このIDを非表示/違反報告)
星宵(プロフ) - みもりさん» ありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。そろそろ終盤なので、このままの勢いで進めて行きたいと思います。 (2020年7月16日 9時) (レス) id: 9647d822be (このIDを非表示/違反報告)
みもり - 更新ありがとうございます！！！今回も面白かったです！！！ (2020年7月15日 21時) (レス) id: 1232f9590f (このIDを非表示/違反報告)
星宵(プロフ) - みちさん» はじめまして。更新が滞り返信も遅くなってしまい、失礼しました。良かったらまた読んでやってください。 (2020年7月6日 23時) (レス) id: 5c7677ac35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星宵 | 作成日時：2019年6月11日 22時
