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年が明けて2週が過ぎ、日常が戻ってきた。
今夜は新年ビール会だ。
なかなか予定が合わず、結局前回から1カ月以上ぶりだ。
いつもは間が空くと緊張してしまうのだけれど、今回は少し違う。
日程を相談した日から今日までのひと月ちょっとの間に、
私達は何度かLINEでやり取りをしていた。
最初は、斎藤さんからの『お店が決まったよ』の連絡。
続いて24日には、どこかの街中(大阪かも)で撮ったと思しきツリーの画像に
『メリークリスマス。今日はこれから先輩のバンドとライブです。』の短いメッセージ。
お正月には、実家でのものだろうか？
お雑煮の画像と『あけましておめでとう』の一言が届いた。
24日の休憩時間中、メッセージに気づいた私は、驚いて何度も画面を見返した。
誘いを断ったことへのフォローのつもりだったのだろうが、
予想外のメッセージがとにかく嬉しくて、お返しに帰り道少し遠回りして、
美しくライトアップされたツリーの写真を撮って送った。
『メリークリスマス。楽しいライブを。』
年賀メッセージを貰った時には、胸の奥がほわっと暖かくなり、
丁度私も帰省中だったので、実家のお雑煮画像を返信した。
一言メッセージの往復に慣れてきた先週は、私の方から出張先の雪景色を送った。
そうやって毎週のように連絡を取っていたおかげで、
今回は緊張とは無縁で過ごすことができそうだった。
「お待たせ。」
カラリと個室の障子が空き、斎藤さんが到着した。
今夜は結構冷えるのに、相変わらずの軽装だ。
「今回結構間が空いたよね、俺もう、めちゃくちゃ待ち遠しかった。」
座椅子に腰を落ち着け、ビールを注文した斎藤さんが、おしぼりで手をふきながら言う。
緊張とは無縁だと思っていた矢先の問題発言に、私の心臓は急にせわしなく動き出す。
「この数日は、手が震え出すんじゃないかと思ったもん。」
ああ、何だ、冗談か。
「もう、そんなにビール飲みたかったんですか？」
「うん。早くAちゃんと美味しいビール飲みたくて。」
冗談かと返してみれば、またもやそんな答えで。
「、、、。」
「今日は、ここを教えてくれたヤツの勧めに従ってコースを注文したから。
お誕生日祝いなんだし、沢山食べて沢山飲んでね。」
言葉の一つ一つに振り回されっぱなしの私にそう告げると、
斎藤さんは綺麗な笑顔で微笑んだ。
今夜は個室のせいか、どうしたって「二人きり」を意識してしまう。
最初からこんな調子で、私の心臓は最後までもつのかな、、。
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星宵(プロフ) - さばさん» はじめまして。嬉しい言葉をありがとうございます。決めていた所まで書くことができたので、ここからは少しゆっくりペースで、お付き合いが始まってからのあれこれを書きたいと思います。引き続きよろしくお願いします。 (2020年7月26日 7時) (
レス) id: 5c7677ac35 (このIDを非表示/違反報告)
さば(プロフ) - はじめまして！いつも更新楽しみにしており、完結してしまうのは少し寂しいです、、、短編のお話楽しみにしてます！！ (2020年7月25日 18時) (レス) id: 640aa79d81 (このIDを非表示/違反報告)
星宵(プロフ) - みもりさん» ありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。そろそろ終盤なので、このままの勢いで進めて行きたいと思います。 (2020年7月16日 9時) (レス) id: 9647d822be (このIDを非表示/違反報告)
みもり - 更新ありがとうございます！！！今回も面白かったです！！！ (2020年7月15日 21時) (レス) id: 1232f9590f (このIDを非表示/違反報告)
星宵(プロフ) - みちさん» はじめまして。更新が滞り返信も遅くなってしまい、失礼しました。良かったらまた読んでやってください。 (2020年7月6日 23時) (レス) id: 5c7677ac35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星宵 | 作成日時：2019年6月11日 22時
