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翌日は休みだが特に予定はなかったので
ゆっくり起きた。
遅めの朝ごはんの後、
早速、気になっていた和食のお店を三軒、
それぞれのオススメポイントを添えて斎藤さんに送る。
このあとは部屋の掃除、
平常運転の休日だ。
昨夜、店を出たあと
方向が同じだという斎藤さんと
駅の近くまで一緒に歩いた。
「沢入さんて休みの日は何してるの?」
「部屋の掃除をしたり、友達と予定が合えばお茶したり、あとは美味しいものを食べに行ったりとかですね。割と省エネな感じです。」
「はは。省エネって。」
「省エネですよ〜。
仲の良い職場の後輩は音楽が大好きで、
夏の間はフェスに行きまくってるんです。
あのアクティブさに比べたら、、。」
関東近郊に限らず本州以外のフェスにも出かけては、『遠征のお土産です!』とお菓子を配って回る、元気なさやちゃんを思い出す。
「なるほど。確かにフェスと比べたら、そうかもね。一緒に行こうって言われないの?」
「誘ってもらったことも何度かあるんですけど、まだ行ったことないんです。」
「そっか。」
「楽しそうだなとは思うんですけどね。」
「そうだね。」
「斎藤さんは、フェスとか行ったことありますか?」
「あるよ、それこそ学生の頃にも。」
「へえ、、ちょっと意外です。」
「意外?そっか〜、意外か。あはは。」
斎藤さんは何がツボに入ったのか、
面白そうに声を上げて笑った。
私の中では、色白で大人しそうな斎藤さんとフェスとが結びつかず、意外でしかなかったのだけど。
「リストをありがとう。
3番目のお店に行ってみたいです。」
昼過ぎに斎藤さんからの返信があった。
「承知しました。」
すぐに了承の返信をする。
「いつにする?」
そういえば、リストを送ることに夢中で、
そこまで考えてなかった。
この後の出張の予定は
来週にならないと判らない。
「すみません。
出張の予定が来週決まるので、
そのあとでまたご連絡しても良いですか?」
「もちろん!」
「なんだか二度手間になっちゃって、申し訳ないです。」
「全然良いよ。」
「では、またご連絡します。」
「了解、楽しみに待ってます。」
やり取りを終えたあと、画面を見返す。
『楽しみに待ってます』の文字が嬉しかった。
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星宵(プロフ) - さばさん» はじめまして。嬉しい言葉をありがとうございます。決めていた所まで書くことができたので、ここからは少しゆっくりペースで、お付き合いが始まってからのあれこれを書きたいと思います。引き続きよろしくお願いします。 (2020年7月26日 7時) (レス) id: 5c7677ac35 (このIDを非表示/違反報告)
さば(プロフ) - はじめまして!いつも更新楽しみにしており、完結してしまうのは少し寂しいです、、、短編のお話楽しみにしてます!! (2020年7月25日 18時) (レス) id: 640aa79d81 (このIDを非表示/違反報告)
星宵(プロフ) - みもりさん» ありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。そろそろ終盤なので、このままの勢いで進めて行きたいと思います。 (2020年7月16日 9時) (レス) id: 9647d822be (このIDを非表示/違反報告)
みもり - 更新ありがとうございます!!!今回も面白かったです!!! (2020年7月15日 21時) (レス) id: 1232f9590f (このIDを非表示/違反報告)
星宵(プロフ) - みちさん» はじめまして。更新が滞り返信も遅くなってしまい、失礼しました。良かったらまた読んでやってください。 (2020年7月6日 23時) (レス) id: 5c7677ac35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:星宵 | 作成日時:2019年6月11日 22時