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12. ページ13
Blue side
「ご馳走様」
目が覚めて、かけられる第一声目が、これ。
「美味かったよ。ありがと」
『ん、、』
この言葉を聞くたびに彼にとってこの行為は、
ただの食事でしかないんだと思わされる。
「樹はこのあと授業受ける？俺はもう満足したし、帰るわ」
『ん、、』
立とうとするが、足に力が入らない。
『あれ、、？』
「どした？」
『なんか、、立てない、、』
「、、、俺ん家来な？」
『は、、？』
「俺が運んであげるよ。」
『は？ちょ、、待って、』
俺の叫びは虚しく軽々と抱き抱えられる。
所詮、お姫様抱っこだ。
『ねぇ、たいが！！恥ずかしいって！』
「自力で立てない奴が文句言わない」
誰のせいで！なんて言葉は、頑張って飲み込んだ。
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作者名：杏音 | 作成日時：2020年9月4日 22時
