白うさぎのその後。2【名探偵コナン】

◇ ページ12

やがて母子手帳を受け取り、少しずつお腹も膨らんできた。


「……意外と分かるんですね」


つわりのピークを過ぎて、あたしは有希子さんにそう漏らした。

有希子さんはふふっと嬉しそうに笑い、あたしのお腹を優しく撫でた。


「そうよ〜。そういえば、男の子？女の子？」


この前の検診で赤ちゃんのエコーを見せてもらい、医師(せんせい)に説明をしてもらった。


「男女の双子だそうです。ただ、片方の子が逆子みたいなので……」


少し不安です、と目を伏せると、有希子さんはにっこり笑ってあたしの頭を撫でた。


「大丈夫よ、出産時まで逆子っていうのはなかなかないから」

「それ、先生も言ってましたけど……。その “なかなか” があるのがあたしなんですよね」

「それは運次第よ。どうする？産後まで工藤邸(ウチ)にいる？」


有希子さんに訊かれ、あたしはふるふると首を横に振った。


「そろそろ家帰ります。零も家に帰れてないだろうから掃除したいし、いい加減家が恋しくて」


へへっと笑うと、有希子さんもニコニコと笑った。
「じゃあ、今日は私も手伝っちゃう！」


「わ、やった！有希子さんの手料理美味しいんですよね〜！」

「やだ、おだてても何も出ないわよ！」


そう言いつつも嬉しそうに笑う有希子さんにつられ、あたしもふふっと笑みを零した。


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