Story 230 ページ7
そして園子達がいた8号車に向かう。
園子がドアを開けようとすると、ドアにはチェーンロックがかかっていた。
園子曰く、チェーンロックをかけたまま、ソファに座ってうたた寝をしてるらしい。
「こめかみから血を流して、まるで死んでるみたいにね!」
園子は「どーせまた推理クイズのネタだろうけど」と信じていない様子だったが。
でも……
(こめかみから血を流して、まるで死んでいるみたいにって、おいおい。それってまさか……)
コナン君と世良ちゃんがドアの隙間から部屋の中を覗く。と、2人揃って呟いた。
「硝煙の……匂い……」
コナン君と世良ちゃんが血相を変えてドアをぶち破る。と、そこには──
「な!?」
こめかみから血を流して、ソファにぐったりと座って死んでいる7号車のB室乗客──室橋悦人さんがいた。
「ひ……」
あたしはその死体を見て思わず声を上げてしまった。
「A?顔色悪いけど……。平気?」
「え、ええ……。死体は見慣れてないから……」
「少し休んでる?」
「そうする……」
その間にも、世良ちゃんとコナン君が遺体をキッチリ観察する。
どうやら密室殺人のようだ。
拳銃で自分の頭を撃ち抜く場合、銃口は頭に密着するはず。それに拳銃にはサイレンサー。それが付いている銃はかなり長くなるから、頭から離して撃つ方が無理がある。それに、自 殺する人はわざわざサイレンサーなんて使わない。
「それにホラ、向かいのソファに拳銃で撃ったような跡がついてるよ!」
コナン君がソファを指差す。
「多分、被害者の手や袖口に発射残渣をつけて自 殺に見せかけるために、遺体に拳銃を握らせて1発余計に撃ったのさ!」
世良ちゃんが説明する。
もちろん、犯人の手や袖口にも発射残渣は付いているだろうが、手に付いた物は水で洗えばすぐ落ちるし、部屋の窓は開くから、服は外に捨てられているかもしれない。
「でも犯人はまだこの蛇の腹の中。逃しはしないさ!」
世良ちゃんがそう言って笑う。
ふとコナン君を見ると、携帯を見て表情を変えていた。
「A姉ちゃん、みんなを連れて部屋に戻ってくれる?」
あたしはこくりと頷き、ドアの方を振り向く。
と、車掌の他にも8号車の乗客が部屋に集まっていた。
警察に連絡して近くの駅に列車を停めること、車内放送で警察が来るまで部屋から出るなと伝えることを世良ちゃんが車掌に指示する。
その間にあたし達は8号車を後にした。
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おーにし(プロフ) - 月姫@日向うさぎさん» うふふ、アリスといえばうさぎなので笑笑 嬉しい限りです笑 (2017年8月10日 16時) (レス) id: 0c53be3934 (このIDを非表示/違反報告)
月姫@日向うさぎ(プロフ) - おーにしさん» 応援してます。ペンネームが、うさぎなので、親近感わきまして笑 読みました笑 (2017年8月10日 16時) (レス) id: 92a3be2260 (このIDを非表示/違反報告)
おーにし(プロフ) - 月姫@日向うさぎさん» ありがとうございます!なかなか恋愛が絡ませられなくて大変ですが、頑張ります!笑 (2017年8月10日 16時) (レス) id: 0c53be3934 (このIDを非表示/違反報告)
月姫@日向うさぎ(プロフ) - はじめまして。一気読みしました!続きを楽しみにしています。よろしくお願いします! (2017年8月10日 15時) (レス) id: 92a3be2260 (このIDを非表示/違反報告)
おーにし(プロフ) - かすみさん» いえいえ、ありがとうございます!ぜひ呼んでやってください笑 続編頑張ります!ありがとうございます!(2回目) (2017年8月6日 23時) (レス) id: 0c53be3934 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おーにし | 作成日時:2017年8月2日 11時