Story 246 ページ23
「意外ね……。あのボウヤが私達との争いに、母親の貴方を巻き込むとは……」
ベルモットは帽子ごとカツラを外した。
女──有希子は笑って答える。
「自分で買って出たのよ。相手が銀幕のスターなら、日本の伝説的女優である私をキャスティングしなさいってね!
でも残念だわ……。年を食っても輝き続けるメイクの仕方をいつか教わろうと思ってたのに、それがあなたの素顔?大女優シャロン・ヴィンヤードはただの老けメイクだったなんて……」
ベルモットは頭の上でまとめていた髪をほどきながら言った。
「あら……結構辛いのよ?顔だけじゃなく普段から老けたフリをするのって。それより廊下ですれ違った時の貴方のあの言葉……」
『私達があなたを出し抜いたら……今度こそ彼女から手を引いてくれるわよね』
「あれ……どういう意味?」
「言葉通りの意味よ……」
有希子はドアをパタンと閉めた。
「新ちゃん曰く、哀ちゃんはもうこっち側の人間だから……」
「バカね……出し抜けるとでも思ってるの?」
ベルモットがそう言うと、有希子は人差し指を立ててうふっと笑った。
「知ってた?現在、新ちゃんチームが一歩リードしてるのよ?」
「リード?」
ベルモットが怪訝な顔をする。
「あなたの部屋で気を失って寝かされてた世良っていう女の子……。もう元の彼女の部屋に運んでおいたしー」
それを聞いても、ベルモットは余裕の表情を崩さない。
「あら……仕事が早いじゃない。でも変ねぇ、ボウヤは今、推理ショー中。他に助っ人でもいるのかしら?」
「さぁ……どうかな?こっちにはスペシャルゲストがいるかもしれないわよん♡」
「でも探偵さん……あんたの推理には無理があるんじゃないかね?部屋のチェーンロックの鎖を1つ増やすなんて簡単にはできないし、私の部屋のランプの電球が切れてなきゃ車掌を私の部屋に呼べないだろ?」
能登がそう言う。
確かにそうだ。出波が車掌を呼んだのも、彼女の部屋に置き忘れてあった腕時計のアラームが鳴ったという偶然があったから。
「いや、偶然ではなく……全て計算通りに事が運んだんです……。安東さんの思惑通りにね!」
小五郎はそう言った。
安東は顔を俯けて冷や汗をかいていた。
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おーにし(プロフ) - 月姫@日向うさぎさん» うふふ、アリスといえばうさぎなので笑笑 嬉しい限りです笑 (2017年8月10日 16時) (レス) id: 0c53be3934 (このIDを非表示/違反報告)
月姫@日向うさぎ(プロフ) - おーにしさん» 応援してます。ペンネームが、うさぎなので、親近感わきまして笑 読みました笑 (2017年8月10日 16時) (レス) id: 92a3be2260 (このIDを非表示/違反報告)
おーにし(プロフ) - 月姫@日向うさぎさん» ありがとうございます!なかなか恋愛が絡ませられなくて大変ですが、頑張ります!笑 (2017年8月10日 16時) (レス) id: 0c53be3934 (このIDを非表示/違反報告)
月姫@日向うさぎ(プロフ) - はじめまして。一気読みしました!続きを楽しみにしています。よろしくお願いします! (2017年8月10日 15時) (レス) id: 92a3be2260 (このIDを非表示/違反報告)
おーにし(プロフ) - かすみさん» いえいえ、ありがとうございます!ぜひ呼んでやってください笑 続編頑張ります!ありがとうございます!(2回目) (2017年8月6日 23時) (レス) id: 0c53be3934 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おーにし | 作成日時:2017年8月2日 11時