Story 242 ページ19
「そう……密室殺人……。その謎は、出波さんのE室に2度目に訪れた時に解けました……」
そう言われた瞬間、出波が表情を変える。
「ちょっと何!?私が犯人だっていうわけ?」
「まだ犯人とは言ってませんって……」
Aが出波を宥めると、出波は少し大人しくなった。
「チェーンロックをかけた扉越しにあなたの部屋の中を見た時に気づいたんです。
チェーンロックがかかっていれば、どんなに覗き込んでも……片側のソファはほとんど見えないってね!
……なのにコナンがB室で遺体を見つけた時……チェーンロックがかかっているにも関わらず、右側のソファが見えたと言っている……。なぜだと思います?」
出波が「あ、あのボウヤが見間違えたんじゃないの?」と言うが、多分違う。恐らく──
「……チェーンロックの鎖が他の部屋より1つ多かったから……とか?」
Aが首を傾げながら言うと、緑川もそれに同調した。
「そうだな。そうすれば、その分扉の隙間が広がって、扉越しに見える範囲も広がるし……」
と、能登が不思議そうに訊く。
「鎖が1つ増えたからって何か問題あるのかね?」
「大問題ですよ!」
安室が答えた。
「チェーンロックは通常かかった状態で外から手を入れても外せない、ギリギリの長さに設定されてますが……それが鎖1つ分長かったとしたら……部屋を出た後でも手を入れればロックをかけることはできますからね……」
安室が自信満々にそう言った。
その頃、後方の車両では──
車掌の座っていた席にあった名簿を覗き見る男。
それに車掌が気づいたのか、慌てて駆け寄って来た。
車掌は名簿を男から守るように抱き抱えた。男は苦笑いして弁明する。
「すみません……。車内で知り合いを見かけたような気がしたので、確かめたくて。……失礼……」
車掌の椅子の下には、謎の筒。
男はこれから起きる事件を思い、ニヤリと笑ってその場を去った。
344人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おーにし(プロフ) - 月姫@日向うさぎさん» うふふ、アリスといえばうさぎなので笑笑 嬉しい限りです笑 (2017年8月10日 16時) (レス) id: 0c53be3934 (このIDを非表示/違反報告)
月姫@日向うさぎ(プロフ) - おーにしさん» 応援してます。ペンネームが、うさぎなので、親近感わきまして笑 読みました笑 (2017年8月10日 16時) (レス) id: 92a3be2260 (このIDを非表示/違反報告)
おーにし(プロフ) - 月姫@日向うさぎさん» ありがとうございます!なかなか恋愛が絡ませられなくて大変ですが、頑張ります!笑 (2017年8月10日 16時) (レス) id: 0c53be3934 (このIDを非表示/違反報告)
月姫@日向うさぎ(プロフ) - はじめまして。一気読みしました!続きを楽しみにしています。よろしくお願いします! (2017年8月10日 15時) (レス) id: 92a3be2260 (このIDを非表示/違反報告)
おーにし(プロフ) - かすみさん» いえいえ、ありがとうございます!ぜひ呼んでやってください笑 続編頑張ります!ありがとうございます!(2回目) (2017年8月6日 23時) (レス) id: 0c53be3934 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おーにし | 作成日時:2017年8月2日 11時