Story 6 ページ8
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「お兄さん!」
「!? 君は……どうやってここに!?」
「いいから早く逃げて!爆弾のタイマーが動き出しちゃう!」
「は!?」
「……何ガキが一丁前に乗ってやがんだ」
「お兄さんこそ乗らなきゃよかったのに。死ぬかもよ?」
「……米花中央病院」
「!?」
「あそこは外来の患者も入院患者も多い。爆破されれば被害は甚大だわ」
「とにかく、米花中央病院に爆処理を向かわせて。暗号なんて見ればすぐだもの」
「……ガキ、お前何者だ?」
「警察の敵?」
「……何、勝手に……死のうとしてんじゃボケェ!」
「「!!?」」
「勝手に死ぬなんて許さない。少し待っててみなさい、ここに来るのは敵じゃなくあなたの “仲間” よ、スコッチ」
「ア……アリス……?」
「あたしはアリスじゃない。躾のなってないただの野うさぎよ」
「危ない!」
「ぅお!?」
「……大丈夫、ですか?」
「ああ、お前のおかげで無傷だ。ありがとな嬢ちゃん」
「よかった。彼女さん泣かせたら大変ですものね」
──あの時、あたしが助けた警察学校組が今、あたしの目の前に勢ぞろいしている。
「いやぁ、まさかあの時の女の子が君だったなんてね。ビックリだよ」
「あたしもビックリです」
嘘ホントは知ってた☆
「でも、何であたしを彼らに会わせたの?
バーボン……いや、降谷零さん?」
目の前に座る金髪の彼をじっと見つめる。彼はふぅー……と長いため息をついた。
「……その様子じゃ、俺の正体も知ってるみたいだな」
「まぁ」
悪びれずにそう言う。ここで嘘をついてもあたしに利はない。
「とりあえず、まずは助けてもらった礼を言いたくてさ。ありがとなアリス!」
ニカッと笑うスコッチは見れば見るほどコニャックに似ている。
重ねてはいけない、と分かっているのに。
「……構わないわ。裏切り者を逃がすのなんていつものことだし」
ふ、と息を漏らす。
「俺達からも礼を言う。あの時は助かった、ありがとな」
松田陣平からそう言われ、3人はそれぞれぺこりと頭を下げた。
「……で、ここからが本題だ」
降谷零が厳しい顔で指を組んだ。
「君は一体何者なんだ?」
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おーにし(プロフ) - 苺デラックスさん» ありがとうございます!掛け持ちの “その後シリーズ” もあるので、更新は遅れてしまうかもしれませんが……頑張ります! (2018年4月24日 6時) (レス) id: 1c4bcc000c (このIDを非表示/違反報告)
苺デラックス - 面白いです!!更新頑張ってください! (2018年4月23日 22時) (レス) id: e851a42e9b (このIDを非表示/違反報告)
おーにし(プロフ) - 和美/美香さん» ありがとうございますー!ちょっと私生活が多忙でして、なかなか更新はできませんが……頑張ります! (2018年4月18日 17時) (レス) id: 1c4bcc000c (このIDを非表示/違反報告)
和美/美香 - 初めてまして、続き頑張って下さい。続き早く見たいです←wkwk (2018年4月17日 21時) (レス) id: 1f2c06e01c (このIDを非表示/違反報告)
おーにし(プロフ) - 無気力零架さん» わーありがとうございます!わざわざ飛んで来てくださったんですね笑 警察学校組、出て来ます!応援ありがとうございます、なるべく早く更新できるよう頑張ります! (2018年3月31日 21時) (レス) id: 0c53be3934 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おーにし x他1人 | 作成日時:2018年3月31日 11時