Story 2 ページ4
支度を終えると同時に、コンコン、と軽くドアがノックされた。
「いるわよ」
あたしの所に来るのはジンかウォッカ、ベル姉、キュラソーだけだし、わざわざ開けに行くのも億劫なので声をかけた。
「アリス?支度はできた?」
ドアを開けて入ってきたのはキュラソー。あたしはこくりと頷いて茶色い学生鞄を持ち出した。
「……それにしても、何で高校に通わなきゃならないの?」
「ずっと離れじゃ可哀想だろうってジンが」
「……余計な気ィ回さなくていいのに」
原作じゃ冷酷な男なのに、何故あたしには甘いのだろうか。
「まぁいいんじゃない?少なくとも学校では自由だし」
「……だといいけどね」
まぁ、ずっと鳥籠の中というのも息苦しい。これはこれで良かったのかもしれない。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
朝食を済ませ、あたしは外に停めてあったジンのポルシェに乗り込んだ。
「行き先は帝丹高校ですね、アリス?」
「ええ。お願いねウォッカ」
「へェ」
ジンは助手席でむっつりと黙り込んでいる。あたしは1つため息をついてから口を開いた。
「……ジン」
「何だ」
「ありがとね」
「……何がだ」
「分かるでしょ、それくらい」
1つため息をつく。
ジンは何も言わずにタバコに火をつけた。
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おーにし(プロフ) - 苺デラックスさん» ありがとうございます!掛け持ちの “その後シリーズ” もあるので、更新は遅れてしまうかもしれませんが……頑張ります! (2018年4月24日 6時) (レス) id: 1c4bcc000c (このIDを非表示/違反報告)
苺デラックス - 面白いです!!更新頑張ってください! (2018年4月23日 22時) (レス) id: e851a42e9b (このIDを非表示/違反報告)
おーにし(プロフ) - 和美/美香さん» ありがとうございますー!ちょっと私生活が多忙でして、なかなか更新はできませんが……頑張ります! (2018年4月18日 17時) (レス) id: 1c4bcc000c (このIDを非表示/違反報告)
和美/美香 - 初めてまして、続き頑張って下さい。続き早く見たいです←wkwk (2018年4月17日 21時) (レス) id: 1f2c06e01c (このIDを非表示/違反報告)
おーにし(プロフ) - 無気力零架さん» わーありがとうございます!わざわざ飛んで来てくださったんですね笑 警察学校組、出て来ます!応援ありがとうございます、なるべく早く更新できるよう頑張ります! (2018年3月31日 21時) (レス) id: 0c53be3934 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おーにし x他1人 | 作成日時:2018年3月31日 11時