Story 31 ページ33
「んで?何か用だったんじゃねーのかよ?」
オレはぶっきらぼうにそう言った。Aはくすっと電話越しに笑う。
《特にない》
「おい!」
《新一の声が聞きたかっただけ。……じゃダメなの?》
「何だそれ。キモいぞ」
《ひど。……まぁ明日会えるしね》
「あー、そーいやそーだな。わざわざ舞台見に行くためにアメリカに行くとか……」
《あたしに会いにくるためと思えばいいでしょ?……なーんてね》
「……魔性の女」←
《ん?何か言った?》
「何でもねーよ」
色々無自覚で言ったりやらかしたりしてるから、コイツは本当にタチが悪い。
天然の男タラシだ。(多分違う)
《じゃあまた明日。おやすみ新一》
「おう、またなA」
電話を切る。
オレは明日を楽しみにしすぎて顔がニヤけるのを止められなかった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
あたしはアメリカのとある空港で2人を待っていた。
2人とはもちろん新一と蘭。
外では有希子さんが銀のジャガーのエンジンをふかして待っている。
「……あ、来た」
あたしは2人の姿を確認すると、かけていたサングラスを外して胸元にかけた。
「A!久しぶり〜!」
「久しぶり蘭。2年ぶりかな?」
「なかなか電話くれないんだもん!電話しても留守だし」
「ごめんごめん。忙しいのよ、これでも」
苦笑いして蘭と話す。あたしはふと新一を見た。
「久しぶり。って言っても昨日電話したけどね」
「そーだな……」
「元気ないじゃない。どうしたの」
「別に何でもねーよ、母さん待ってんだろ?早くいこーぜ」
「そうね。じゃあ行こっか蘭」
あたしは蘭と新一の手を取って歩き出し、有希子さんのジャガーに乗り込んだ。
助手席は新一、後部座席にあたしと蘭。
蘭は車に乗り込むなりぐっすり眠ってしまい、あたしと新一はそんな彼女の寝顔を見てくすくす笑った。
934人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おーにし(プロフ) - 零大好き(*´ー`*)さん» ありがとうございます!降谷さんをカッコよく書けるよう精進してまいります(^^) (2018年4月21日 19時) (レス) id: 1c4bcc000c (このIDを非表示/違反報告)
零大好き(*´ー`*) - めっちゃ面白いです。降谷零が好きなのでいいですね! (2018年4月20日 21時) (レス) id: 99bad809e9 (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - おーにしさん» いえいえ、こちらこそすいません。m(_ _)m (2017年10月5日 8時) (レス) id: 0fac29e216 (このIDを非表示/違反報告)
おーにし(プロフ) - 零音さん» そうなんですよ。ご心配おかけしてすいませんでした (2017年10月5日 6時) (レス) id: 0c53be3934 (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - おーにしさん» はい、そうです。結構似ていたので、偶然似てしまっていたんですね。 (2017年10月5日 1時) (レス) id: 0fac29e216 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おーにし x他1人 | 作成日時:2017年5月14日 0時