Story 30 ページ32
「けなしてはいないさ」
「……用はそれだけですか?じゃあ、あたし帰りますね」
あたしはくるりと向きを変えて出口に向かって歩いた。
「まぁ、待て。少し話をしないか?」
「しません。アディオス」
あたしはそう言ってビルを出た。
……連邦捜査局、FBI。厄介な人達に目ぇつけられたかも。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
もう1人暮らしには慣れた。
ユニットバスもアメリカのビッグサイズのご飯にも慣れた。
大学ももう卒業間近。
「……はあーぁ……」
あたしは大きくため息をついた。
[どうしたのA?元気ないじゃない]
[アレックス……。ううん平気よ……]
あたしの大学での友達であるアレックス(女)に心配された。
[明日は久しぶりにご家族に会えるんでしょ?もう少し嬉しい顔したらどう?]
[うーん……嬉しいけど、アイツは事件ホイホイだからなぁ……]
[事件ホイホイ?なぁにそれ?]
日本の新しいおもちゃ?そんなことを真顔で言ってのけるアレックスに、あたしは苦笑いをこぼした。
[何でもないわ。あたしそろそろ帰るね]
[あら、もう?講義はないの?]
[ええ、今日は2つだけなの。じゃあまたね]
そう言って手を振って帰る。
家に帰り、あたしは携帯を開いた。
そして電話をかける。相手は新一だ。
「もしもし、新一?」
アメリカに渡ったオレの友達・Aから電話がかかって来た。
珍しいなと思いつつ、課題をやる手を止めて電話に出る。
《もしもし、新一?》
久しぶりに聞くAの声。オレは少しテンションが上がるのを抑えられなかった。
「何だよA、こんな時間に……」
今は夜中の11時過ぎだ。そう言うと、Aは《あ、そっか。時差があるもんね……》とくすくす笑った。
《勉強はどう?》
「オメーこそだろ。どこまで進んでんだ?」
《あたし?もうすぐ卒業できるわよ》
「ハイスクールか?」
《大学》
「……
《まさか。普通にバイトしようかなって思ってるけど》
高校は義務教育じゃないしね。
Aはさらりとそんなことを言ってのけた。さすがだ。
「蘭達はAと同じ高校に通いたいって猛勉強してるぞ?」
《……あらま。でも決めたことだし》
「どこで働くとか決めたのか?」
《毛利探偵事務所の下にある喫茶店ポアロ》
「冷やかしに行ってやるよ」
《来なくてよし》
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おーにし(プロフ) - 零大好き(*´ー`*)さん» ありがとうございます!降谷さんをカッコよく書けるよう精進してまいります(^^) (2018年4月21日 19時) (レス) id: 1c4bcc000c (このIDを非表示/違反報告)
零大好き(*´ー`*) - めっちゃ面白いです。降谷零が好きなのでいいですね! (2018年4月20日 21時) (レス) id: 99bad809e9 (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - おーにしさん» いえいえ、こちらこそすいません。m(_ _)m (2017年10月5日 8時) (レス) id: 0fac29e216 (このIDを非表示/違反報告)
おーにし(プロフ) - 零音さん» そうなんですよ。ご心配おかけしてすいませんでした (2017年10月5日 6時) (レス) id: 0c53be3934 (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - おーにしさん» はい、そうです。結構似ていたので、偶然似てしまっていたんですね。 (2017年10月5日 1時) (レス) id: 0fac29e216 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おーにし x他1人 | 作成日時:2017年5月14日 0時