Story 16 ページ18
《ちょっとあなた、さっき観覧車に乗り込んでた子ね!? どういうこと!?》
「……今、あたしが言った言葉が、液晶パネルに表示された文字です。多分……爆弾を止めてパネルの電源が落ちると、二度とそのヒントは見れないかと」
佐藤刑事の怒声にも平気な顔をして答える。
「もう1つの爆弾の在り処の見当は付いてるぜ……」
「《え？」》
あたしと佐藤刑事の声がハモった。
「FAXに書いてあったろ？『我が戦友の首』って……。円卓の騎士は中世ヨーロッパ。あの頃の騎士は大抵十字がデザインされた仮面をつけてんだ。もう分かるよな？」
《びょ、病院の地図記号！》
「ああそうだ！それがどこの病院か分かったら……」
「米花中央病院」
あたしはボソッと言った。
「あそこなら、外来の患者さんも入院してる人も多いもの。かなりの被害になるわ」
《そ、そうね確かに……》
「とにかく、研二兄……萩原刑事に言って、米花中央病院に爆発物処理班を向かわせてください！あたし達は爆弾を解体しますから……！」
陣平兄がパチリ、と最後のコードを切り終えた。
あたしはホッと息をつく。ゴゴゴ、とゆっくり音を立てて観覧車は再び動き出した。
「……そういえばさ」
「あん？」
「佐藤刑事と付き合うの？」
「はっあぁ!?」
陣平兄の声がゴンドラの中に響いた。あたしは思わず耳を塞ぐ。
「うるさ……。そんなに驚くことじゃないでしょ」
「何で俺と佐藤!? あいつのことは同僚としていい奴と思ってるけど……それ以上には」
「え？」
「は？」
あたし達はお互いにきょとんとした。
「だって、佐藤刑事いい人じゃない？魅力的だし……」
「いや、確かにいい奴だけどな？恋愛対象にはしねぇよ」
「……そなの？」
あたしは原作と違う陣平兄の気持ちに疑問を抱いた。
「……じゃあ、他に好きな人でもいるとか？」
そう尋ねると、陣平兄は目に見えて動揺した。
「……何でそうなる」
「だって、佐藤刑事っていう魅力的な人がそばにいるのに好きにならないってことは……他に好きな人いるのかなって」
「……知りてぇか？」
「え？」
陣平兄があたしの頬をするりと撫でた。
彼の行動の意味が分からなくてあたしはますますきょとんとする。
と、陣平兄がいきなり吹き出した。
「……ククッ。まだダメか、こりゃ」
「何が？」
「鈍感娘もいいとこだな」
「何の話よ」
「いや、お前にはまだ早えよ」
「だから何が!?」
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おーにし(プロフ) - 零大好き(*´ー｀*)さん» ありがとうございます！降谷さんをカッコよく書けるよう精進してまいります(^^) (2018年4月21日 19時) (
レス) id: 1c4bcc000c (このIDを非表示/違反報告)
零大好き(*´ー｀*) - めっちゃ面白いです。降谷零が好きなのでいいですね！ (2018年4月20日 21時) (レス) id: 99bad809e9 (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - おーにしさん» いえいえ、こちらこそすいません。m(_ _)m (2017年10月5日 8時) (レス) id: 0fac29e216 (このIDを非表示/違反報告)
おーにし(プロフ) - 零音さん» そうなんですよ。ご心配おかけしてすいませんでした (2017年10月5日 6時) (レス) id: 0c53be3934 (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - おーにしさん» はい、そうです。結構似ていたので、偶然似てしまっていたんですね。 (2017年10月5日 1時) (レス) id: 0fac29e216 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おーにし x他1人 | 作成日時：2017年5月14日 0時
