Story 22 ページ24
部活が終わり、オレが部室へ戻ると……「ん？」
携帯の液晶に「AA」と表示されていた。
何か用でもあんのか？そう思いつつオレは液晶をタップする。
「何だよA」
《ごめんねいきなり。今すぐ帰って来れる？》
「は？オレ今から自主練しようと──」
《そこを何とか！……有希子さん達が帰って来てるのよ》
最後の一言を聞き、オレは速攻で帰り支度を始めた。
やべぇ。
父さん母さんが帰って来たってことは何かしらあるはずだ。それに免疫の少ないAが相手してたら──
「A！」
オレは家の玄関を勢いよく開けた。すぐに飛びついて来たのはAではなく──
「新ちゃぁぁぁぁぁん！久しぶりねぇ！寂しかった？寂しかったでしょ！」
「母さん……頼むから家に上がらせてくれ」
熱いハグを求める猛獣……もとい、母さんがいた。
「ごめんね新一、無理に呼び出して」
Aも申し訳なさそうに奥から出てくる。
オレはそれに苦笑いを返し、まず部屋に行って着替えることにした。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「……で？一体何の話だよ？」
「あたしは分かんない……。有希子さん、一体何の話です？」
どうやらAも知らないらしい。オレ達2人は母さん達をじっと見た。
「実はね……優作の執筆環境を変えた方がいいと思ってて……海外を転々としようかと思ってるのよ」
「……行ってらっしゃい」
Aはすすす、とリビングから抜け出そうとした。それを父さんががしっと掴む。
「まぁA。お前は心当たりがあるだろう？」
「……」
「新一には悪いが……Aはアメリカに住まわせるつもりなんだ」
「…………は!?」
たっぷりの沈黙の後、オレは目をまん丸くさせて言った。
Aをアメリカに？
「1人でか!?」
「最初は私達も一緒に住むさ。この子が慣れて来たら1人暮らしをさせようと思ってる」
「でも何でAを……」
「……留学を勧められてるのよ」
Aがため息をついて言った。
「学校の先生達にね……。
『お前は天才的な頭脳を持ってる。日本の学校にはもったいないから、アメリカのハイスクールに留学したらどうだ』
……ってね」
はた迷惑な話よ。Aはまた大きくため息をついた。
「……じゃあ、しばらくはオレ1人暮らしってことだな？」
「そうなるな。私達はお前ならできると思ってこの家を任せたい。出来るな？」
「……当たり前ぇだろ？それくらいできるっつの」
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おーにし(プロフ) - 零大好き(*´ー｀*)さん» ありがとうございます！降谷さんをカッコよく書けるよう精進してまいります(^^) (2018年4月21日 19時) (
レス) id: 1c4bcc000c (このIDを非表示/違反報告)
零大好き(*´ー｀*) - めっちゃ面白いです。降谷零が好きなのでいいですね！ (2018年4月20日 21時) (レス) id: 99bad809e9 (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - おーにしさん» いえいえ、こちらこそすいません。m(_ _)m (2017年10月5日 8時) (レス) id: 0fac29e216 (このIDを非表示/違反報告)
おーにし(プロフ) - 零音さん» そうなんですよ。ご心配おかけしてすいませんでした (2017年10月5日 6時) (レス) id: 0c53be3934 (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - おーにしさん» はい、そうです。結構似ていたので、偶然似てしまっていたんですね。 (2017年10月5日 1時) (レス) id: 0fac29e216 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おーにし x他1人 | 作成日時：2017年5月14日 0時
