猪達の恋模様

29話 ページ30

ある日


眠そうな顔をした猪がお婆さんから離れた所で夕飯の支度を眺めている


A「……」
お婆さん「どうしました？A様」


お婆さんはAに気付いていたようだ


A「そっちに行ってもいい？」
お婆さん「はい、どうぞ」


以前、伊之助がお婆さんがご飯を作っている所にズカズカ入っていき危ないからと注意されていたのを知っている


了承を得たAはとてとてとお婆さんの横に行く


A「今日のご飯は何？」
お婆さん「今日はA様達が採ってきて下さいました山菜と魚を使って夕飯をお作り致しますよ」
A「おぉ…」


お婆さんは柔らかい笑顔でそう答えた


昼間、
炭治郎・善逸・伊之助・A
の4人は激しい鍛練や運動は出来ない為、山に行っていた

そこで食べれそうな物を沢山見つけてきたのである


A「私もなにか作りたい」
お婆さん「まぁ、お気持ちは嬉しいですが、A様はお客様です。ゆっくりしていてください」
A「じゃあ、長く泊めてもらってる恩返しとしてお手伝いしたい」


お婆さんはニコニコと表情は崩さず少し考えた…
孫の様に可愛いAが言っているのだ、一緒にしようと了承した


眠そうな猪の表情が、少しぱぁっと明るくなったように感じたお婆さん


お婆さん「その前に被り物を取りましょう。」
A「…なんで？」
お婆さん「お食事に毛が入ってしまったらいけませんので」
A「わかった！」


Aはいそいそと猪の被り物を脱ぎ置いた


A「早くやりたい、やりたい。何したらいい？」
お婆さん「それじゃあ、山菜でおひたしを作ってもらいましょうかね。」


お婆さんに教えて貰いながら楽しそうに作るA

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