男湯 ページ39
不死川実弥は初めて温泉に来た
いや、今までも温泉には入ったことあるが
いつも一人だ。なのに今回は大量の人がいる
落ち着け、ただの人だ、
こんな事を言ってはあれだが
鬼の方がまだ余裕を持って行動できそうだと
自信をなくす
番頭に金を払い
隅のかごに自分の着ている着物を入れようとまず算段をたてる。だが隅っこはもう取られている
空いてるのは真ん中、そうド真ん中だ
覚悟を決め真ん中に足を進めると
周りのおじさんや、お兄さん、少年達は動きを止める
今まであまり見た事も無いぐらいの高身長
そして見えるだけでもかなり傷のある男性
自然と見てしまうのは仕方ない事
不死川も分かっていた、だが少女はこの温泉が好きだと言っていた、人が優しいのだと。
ならば自分もここを好きになろう。と覚悟を決めて着物を脱ぐ
すると周りの野郎共はおぉ…！と声を上げる
やはり体も傷だらけだがそれ以上に逞しい体
男ならば誰もが憧れるような身体の持ち主だった
周りの者は思わず声をかける、あんちゃんすんげぇ身体だなぁ！こりゃあ女共はほおっておけんなぁ！！と感心してくる
不死川は、後ろ頭をかくと、そうなのか…と心の中で周りの反応を飲み込む
とりあえず風呂に入らねばとかけ湯をし、そそくさと湯に浸かる。
ああ、少女が言っていたのも頷ける
ここはなんだか落ち着くと天井を見上げふぅ。と一息つく。だが落ち着いてはいられない
何故なら隣の風呂に浸かっている所謂親父連中は不死川が気になってたまらない、そう、その鍛え上げられた体と勝負がしたいのである、少年達は逆にすげぇすげぇと不死川に言ってくる
沢山のギラついた目の中で何とも言えない気分になる不死川
そして頭を洗おうと湯をあがると
早速勝負を持ちかけられる
腕立て伏せ勝負。
不死川は黙って勝負を受ける
周りの男達も熱が入ったのか
うおおおっと騒ぐ
結果は不死川の圧勝
少年達もこの兄ちゃんかっけぇと騒ぎだす
かくして不死川実弥は風呂で人気者になったのである寡黙な筋肉の猛者として。
一方女湯で奥様や少女達と風呂に浸かっているAは男湯が騒がしいですね。と笑っていたのであった
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花帆 - 完結おめでとうございます！ 垣根の外からの出会いや、不死川兄の夢主さんへの対応や感情の変化が本当に可愛くて、微笑ましいです(*´ω｀*)温かい気持ちになれるお話で面白いです！！すごい良かったです！番外編もあったら拝読したいぐらいです♪ (2019年9月12日 4時) (
レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
深紅 - ほんわかとした雰囲気がとても癒やされました。新作も楽しみにしてます。 (2019年7月30日 21時) (レス) id: d50d29b004 (このIDを非表示/違反報告)
あい＊ - 最高すぎます…やばいしんどい…(語彙力)すごい好きでさこの小説…！！！ (2019年7月25日 10時) (レス) id: 65f8b55b72 (このIDを非表示/違反報告)
白猫とみせかけてアルビノの黒猫(プロフ) - うおおおおお、語彙力とはこの事を言うのですね。好きです。2時間かけて読みましたがとても貴重な時間になりました泣有難う御座いました！！ (2019年7月25日 2時) (レス) id: 18a6a661ff (このIDを非表示/違反報告)
ねこずな(プロフ) - ウオオめちゃくちゃ良いお話です！不死川さんめっちゃキュンキュンしますー！ 新作も楽しみにしてます！！ (2019年7月13日 5時) (レス) id: f038d3e1b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しづ | 作成日時：2019年7月9日 2時
