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調子が良すぎて多く鬼を狩った不死川は帰路に着いた

今しがた鬼を血眼になって追い更にはギラついた目をしていた不死川は驚くほど落ち着いていた


ぼんやりまた彼女の笑顔を思い出していたのである


今日はいつもより遅くまで仕事をした

だいたい今は六時頃だろうか

珍しくのんびり帰宅していると

あの家の前を通る


ジャバジャバと水の音がしたので
音の方へ進む

いつもの垣根の位置から少しずれ
奥の方を見やると
あの少女がいた


顔を洗っていた


朝露に濡れる花とはこうゆう事かと
何故か頭を過り納得したのもつかの間


少女と目が合った


少女は一瞬驚いた顔をしていたが
すぐに手拭いで顔を拭くと

『おはようございます、また会いましたね』

と柔らかく微笑んでくれた

「ぁあ…」

と声を漏らすと女の子が首をかしげた後突然こちらに駆け寄ってきた

一体どうしたんだと思っていると少女は

『んー??顔に泥がついてますよ!ちょっとまっててくださいね!』

そう言って家の中に入っていった


気付かなかった今回は調子が良くて泥など気にしていなかった


するとカラカラと音がしたのでそちらを見やると少女はさっきとは色違いの手拭いを持って玄関から出てきた


そして俺に近付くと手拭いを渡してきた


「?」

なんだどうしろとゆうんだ。疑問を顔に貼り付けると少女は呆れたように手拭いで俺の頬を優しく拭った


一瞬だった、少女が自分に近寄り更には頬を触った


いい匂いがした甘い柔らかな匂い



『よし、取れた!…ん?あ!ごめんなさい突然…失礼でしたよね…』



俺が固まっているのに気付いたのか女の子はしょんぼりした
違う、そうじゃない、言わないと、ありがとうと


「…ありがとう…」


少しぶっきらぼうになったが言えた
少女は伏し目だったがすぐにパッと顔を上げてまたあの柔らかい表情を浮かべた


本当に愛らしい少女だ


そう思ったのもつかの間
少女は少し微笑んだ後鼻歌を少し歌いながら家の中に入っていった


追いすがるように手が少し伸びたが抑えた

自分の手を見た

傷だらけの手

鬼を沢山滅殺したこの手
この汚れた手で彼女に触れていいものかと葛藤する


自分に掴む資格はないのではと


だが彼女が欲しい

あの柔らかな白い手を掴み自分の元へ


浅はかな願いを胸に屋敷に戻る不死川だった

屋敷→←夜



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設定タグ:鬼滅の刃 , 不死川実弥 , 恋愛   
作品ジャンル:アニメ
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花帆 - 完結おめでとうございます! 垣根の外からの出会いや、不死川兄の夢主さんへの対応や感情の変化が本当に可愛くて、微笑ましいです(*´ω`*)温かい気持ちになれるお話で面白いです!!すごい良かったです!番外編もあったら拝読したいぐらいです♪ (2019年9月12日 4時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
深紅 - ほんわかとした雰囲気がとても癒やされました。新作も楽しみにしてます。 (2019年7月30日 21時) (レス) id: d50d29b004 (このIDを非表示/違反報告)
あい* - 最高すぎます…やばいしんどい…(語彙力)すごい好きでさこの小説…!!! (2019年7月25日 10時) (レス) id: 65f8b55b72 (このIDを非表示/違反報告)
白猫とみせかけてアルビノの黒猫(プロフ) - うおおおおお、語彙力とはこの事を言うのですね。好きです。2時間かけて読みましたがとても貴重な時間になりました泣有難う御座いました!! (2019年7月25日 2時) (レス) id: 18a6a661ff (このIDを非表示/違反報告)
ねこずな(プロフ) - ウオオめちゃくちゃ良いお話です!不死川さんめっちゃキュンキュンしますー! 新作も楽しみにしてます!! (2019年7月13日 5時) (レス) id: f038d3e1b6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しづ | 作成日時:2019年7月9日 2時

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