# 役目を果たすため ページ37
目黒 side .
安心したのか疲れたのか、
川辺からおぶって帰る間に
眠ってしまったA様。
そっとベッドに寝かせると
気持ち良さそうに寝息を立てた。
.
涼太「 …目黒くん。」
するといつの間にか
部屋の入り口に立っていたお父様。
そのままベッドの脇に近づいて来て、
私の隣に腰掛ける。
涼太「 …伝えたのか?」
「 ええ。…今話せることは全て。」
涼太「 …そうか。」
「 治療すると言ってくださいました。
…これでようやく、恩返しが出来そうです。」
そう言うとお父様は
A様の頭をそっと撫でる。
涼太「 …この子は唯一の家族で、
だからもう、…失いたくないんだ、」
「 それは私も同じです。
…A様のことは、必ず私が守ります。」
お母さんの分まで
命を賭けてでも、…必ず。
涼太「 A、…君と話しているのが
本当に楽しそうだった。
…だから、ありがとう。」
「 いえ、私は…、」
お礼を言われる筋合いなんてない。
私は取り返しの付かないことを
してしまった前科があるのだから。
それでもお父様に認められた気がして、
自分の生きている意味を感じられた。
「 …何かあった時はよろしくお願いします。」
涼太「 ああ。私もしばらく仕事を休んで
こっちにいようと思っているから。」
そんなお父様の言葉にホッとする感覚。
.
お父様が部屋を出て行ったあと、
私は静かに日記帳を開き
そのままそっと、ペンを握った。
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かに - めっちゃ感動して泣きました、、、。この作者さんの作品は初めて読んだのですが、ほかの作品も読んでみたくなりました。最後の結末が衝撃的すぎて今も泣いてる、、、。本当にこの作者さんすごいなぁと感じました。ありがとうございました! (2023年2月5日 10時) (レス) id: d660e5ad66 (このIDを非表示/違反報告)
yu_me_lovely(プロフ) - この作品を読ませて頂きました。今涙を流しながら感想を書いている最中です( •̥ ˍ •̥ )今まで出会った作品の中で1番泣いたかもしれません。ありがとうございました;; (2022年11月21日 23時) (レス) @page44 id: ef1fdc4916 (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - 出会うのが遅くアフターストーリーを見れなかったので望 穂さんのお気持ちやご都合などは計り知れないですが、アフターストーリーをこちらで公開して頂きたいです。不躾なお願いだとは分かっています(;;)これからもお身体には気をつけて過ごしてください! (2022年5月2日 22時) (レス) id: 1075a45258 (このIDを非表示/違反報告)
多胡春那(プロフ) - ツイッターのアカウントが出てこないんですけど。 (2021年4月25日 6時) (レス) id: a4579094f8 (このIDを非表示/違反報告)
あゆ - この物語、凄く素敵でした。目黒蓮担では無いのですが、この本を読んで本当に感動しました。涙がもう自然とでてくるほどとても良いお話でした。これからも小説作るの頑張ってください!応援してます! (2020年12月16日 19時) (レス) id: ca4aec0f0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:望穂 | 作成日時:2020年5月21日 0時