# 気付いてくれない ページ5
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外はきっとうだるような暑さ。
だって少し開けられた窓からは
生温い風が舞い込んでくるんだもん。
.
そんな太陽に
直接照らされるみたいに、
ジリジリと熱い自分の身体。
『 …ねえ、……目黒、』
目黒「 なんですか？」
もう熱が出て5日目になろうとしてた。
それなのに下がるどころか、
日に日に高くなっていく体温。
『 …もうすぐ、お祭り、』
目黒「 ああ… そうですね。」
そんな夏の昼下がりに
カレンダーを見ながら思う。
7月末に行われるお祭りに
今年こそ行きたいと。
『 去年も一昨年も、…体調、悪くて、』
目黒「 今年もこの高熱ですか？」
『 もう…、笑い事じゃないよ…っ、』
夏祭りまで1週間ちょっと。
毎年その時に上がる花火を
川辺の蛍たちと一緒に見てたのに、
目黒が来てからの2年間は
どうも体調が良くなくて行けてない。
『 今年が、最後かもしれないのに…、』
目黒「 A様、それは言わないと、」
『 でも…っ、』
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�燹� 20歳まで生きられるかどうか…。」��
ある日お医者様に言われた言葉。
ずっと患っていた私の心臓は
そのレベルまで悪くなっていて、
20歳を迎えてしまう今年は
何もかもが最後のような気持ちになる。
目黒「 …信じましょう。
必ず来年も行けますから。」
『 でも、今年行きたいの…っ。』
ワガママなのは分かってる。
だけど来年の夏、
私が生きてる保証なんてないでしょ？
…今年死ぬ保証だってないけど、
後悔だけはしたくないの。
目黒「 まずは熱を下げること。
A様はそれだけを考えてください。」
『 じゃあ下げてよ、私の熱…っ、』
半泣きになりながら
そんなことを目黒に言う。
.
と同時に、優しく触れた唇。
『 なにしてんの…っ、』
目黒「 これで感染りましたか？」
『 ……っ、…ばか、』
目黒「 すみません、
他にやり方が思いつかなくて…。」
私の気持ちなんて知らないで、
目黒は平気でそんなことをする。
人生で、初めてのキスだったのに…っ。
『 ……もう、寝る、っ、』
目黒「 おやすみなさい。」
.
大好きだけど、
大好きなのに、
私の気持ちに気付いてくれない
鈍感な目黒はちょっと嫌い…。
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かに - めっちゃ感動して泣きました､､､。この作者さんの作品は初めて読んだのですが、ほかの作品も読んでみたくなりました。最後の結末が衝撃的すぎて今も泣いてる､､､。本当にこの作者さんすごいなぁと感じました。ありがとうございました！ (2023年2月5日 10時) (
レス) id: d660e5ad66 (このIDを非表示/違反報告)
yu_me_lovely(プロフ) - この作品を読ませて頂きました。今涙を流しながら感想を書いている最中です( •̥ ˍ •̥ )今まで出会った作品の中で1番泣いたかもしれません。ありがとうございました；； (2022年11月21日 23時) (レス) @page44 id: ef1fdc4916 (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - 出会うのが遅くアフターストーリーを見れなかったので望 穂さんのお気持ちやご都合などは計り知れないですが、アフターストーリーをこちらで公開して頂きたいです。不躾なお願いだとは分かっています(；；)これからもお身体には気をつけて過ごしてください！ (2022年5月2日 22時) (レス) id: 1075a45258 (このIDを非表示/違反報告)
多胡春那(プロフ) - ツイッターのアカウントが出てこないんですけど。 (2021年4月25日 6時) (レス) id: a4579094f8 (このIDを非表示/違反報告)
あゆ - この物語、凄く素敵でした。目黒蓮担では無いのですが、この本を読んで本当に感動しました。涙がもう自然とでてくるほどとても良いお話でした。これからも小説作るの頑張ってください！応援してます！ (2020年12月16日 19時) (レス) id: ca4aec0f0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：望穂
| 作成日時：2020年5月21日 0時
