検索窓
今日:47 hit、昨日:206 hit、合計:46,040 hit

55話 ページ5

消えてしまった魔族のいた場所をただ見つめ続けるヴァンデラーにゆっくりと近づく人物が居た


「……ヴァン」

「……」

「助けてくれて、ありがとう」


近づいてきた男 マッシュにゆっくりと目線を向けるヴァンデラーの瞳は白く澄んでいるはずなのにその目にマッシュは写っておらずそれを嫌だと感じたマッシュはヴァンデラーの頬を強く掴んで顔を近づけた


「ヴァン、僕をちゃんと見て」

「マッシュ…?…あの…痛い」

「あ。ご、ごごごごごめんなさい」


身長の差故に背伸びをさせられたもののつま先でもギリギリなほど伸ばされた体は腹部に穴を空けているヴァンデラーにとって拷問にも等しくゆっくり頬から手が離されると腹部を簡易的な回復魔法で治療しはじめた


「体は動くようになったんだね」

「まだ少し筋肉痛はあるけど
それもこれもヴァンのおかげですな」


グッと親指を立てるマッシュに力が抜けたように笑うと目の前にいる彼に寄りかかるように倒れた


「ヴァン?」

「……少し疲れた
そろそろ神覚者が数人到着するから……あとは彼ら……に…………」


最後まで言えず眠りについたヴァンデラーにワアワしているとドミナが横から彼女を横抱きして奪う


「彼女はボクが持っておくから
お前は友人のところに行けよ」


気になってたんだろ?
そう言えばヴァンデラーと今だ結界の中に居るランス達を交互に見たあと「行ってきます」とかけだした



離れた場所でマッシュ達の様子を見ていたドミナはふと自分の抱えている人物に目を向けた
全てが白く、光の反射で髪がキラキラと輝いている人では無い、イノセント ゼロが憧れていた存在


「……お前がボクを生かしたんだからな
責任は取ってもらうぞ」


軽いリップ音がしてヴァンデラーの髪から唇を離す
彼女は目を覚ますことなく眠りについたまま。そんな姿に「予想通りの反応で助かるよ」と彼は1人笑った

56話→←54話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (110 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
454人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ぱちょ - 初コメ失礼します!誤字があったので指摘させていただきます。仲良しトリオ1の似ているが煮ているになっています…!このままだとカルパッチョと夢主が煮込まれてます…!w (5月4日 1時) (レス) @page31 id: b2625e26c6 (このIDを非表示/違反報告)
青空餅名無し6306号(プロフ) - 補足?にあった大昔女神として存在していたエルフのことですね、すいません私も紛らわしい言い方をしてしまって (4月24日 18時) (レス) id: e874f646c6 (このIDを非表示/違反報告)
水菜目(プロフ) - 青空餅名無し6306号さん» コメントありがとうございます。申し訳ないのですが堕ちる前とは何話くらいをさしてるのか教えて頂くことは出来ますか…?理解力なくてすみません:( ;´꒳`;) (4月24日 18時) (レス) id: 7e8af51d67 (このIDを非表示/違反報告)
青空餅名無し6306号(プロフ) - ヴァンデラーが堕ちる前?に戻ってみんなに会ってみたってできますか? (4月14日 0時) (レス) id: e874f646c6 (このIDを非表示/違反報告)
ショウ(プロフ) - こちらの作品とってもどハマりして一気に見切っちゃいました!個人的にはマドル兄弟との絡みが見たいです。 (4月9日 2時) (レス) @page22 id: 9ce086bdea (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:水菜目 | 作成日時:2024年3月22日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。