55話 ページ5
消えてしまった魔族のいた場所をただ見つめ続けるヴァンデラーにゆっくりと近づく人物が居た
「……ヴァン」
「……」
「助けてくれて、ありがとう」
近づいてきた男 マッシュにゆっくりと目線を向けるヴァンデラーの瞳は白く澄んでいるはずなのにその目にマッシュは写っておらずそれを嫌だと感じたマッシュはヴァンデラーの頬を強く掴んで顔を近づけた
「ヴァン、僕をちゃんと見て」
「マッシュ…?…あの…痛い」
「あ。ご、ごごごごごめんなさい」
身長の差故に背伸びをさせられたもののつま先でもギリギリなほど伸ばされた体は腹部に穴を空けているヴァンデラーにとって拷問にも等しくゆっくり頬から手が離されると腹部を簡易的な回復魔法で治療しはじめた
「体は動くようになったんだね」
「まだ少し筋肉痛はあるけど
それもこれもヴァンのおかげですな」
グッと親指を立てるマッシュに力が抜けたように笑うと目の前にいる彼に寄りかかるように倒れた
「ヴァン?」
「……少し疲れた
そろそろ神覚者が数人到着するから……あとは彼ら……に…………」
最後まで言えず眠りについたヴァンデラーにワアワしているとドミナが横から彼女を横抱きして奪う
「彼女はボクが持っておくから
お前は友人のところに行けよ」
気になってたんだろ?
そう言えばヴァンデラーと今だ結界の中に居るランス達を交互に見たあと「行ってきます」とかけだした
離れた場所でマッシュ達の様子を見ていたドミナはふと自分の抱えている人物に目を向けた
全てが白く、光の反射で髪がキラキラと輝いている人では無い、イノセント ゼロが憧れていた存在
「……お前がボクを生かしたんだからな
責任は取ってもらうぞ」
軽いリップ音がしてヴァンデラーの髪から唇を離す
彼女は目を覚ますことなく眠りについたまま。そんな姿に「予想通りの反応で助かるよ」と彼は1人笑った
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ぱちょ - 初コメ失礼します!誤字があったので指摘させていただきます。仲良しトリオ1の似ているが煮ているになっています…!このままだとカルパッチョと夢主が煮込まれてます…!w (5月4日 1時) (レス) @page31 id: b2625e26c6 (このIDを非表示/違反報告)
青空餅名無し6306号(プロフ) - 補足?にあった大昔女神として存在していたエルフのことですね、すいません私も紛らわしい言い方をしてしまって (4月24日 18時) (レス) id: e874f646c6 (このIDを非表示/違反報告)
水菜目(プロフ) - 青空餅名無し6306号さん» コメントありがとうございます。申し訳ないのですが堕ちる前とは何話くらいをさしてるのか教えて頂くことは出来ますか…?理解力なくてすみません:( ;´꒳`;) (4月24日 18時) (レス) id: 7e8af51d67 (このIDを非表示/違反報告)
青空餅名無し6306号(プロフ) - ヴァンデラーが堕ちる前?に戻ってみんなに会ってみたってできますか? (4月14日 0時) (レス) id: e874f646c6 (このIDを非表示/違反報告)
ショウ(プロフ) - こちらの作品とってもどハマりして一気に見切っちゃいました!個人的にはマドル兄弟との絡みが見たいです。 (4月9日 2時) (レス) @page22 id: 9ce086bdea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水菜目 | 作成日時:2024年3月22日 2時