道はどこまでも続く 2

仲良しトリオ その2 ページ32

｢……ワース、生きてる？｣

｢……｣

｢先輩、おすわり｣


ｽｯ…と地面に座り込んだワースを見てカルパッチョとヴァンデラーはお互いを見つめ合う


｢洗脳するまでに約30秒、修行の見直しかな｣

｢そう？この魔法が強いだけだったのかもしれないけど
先輩が洗脳できるならほとんど敵無しな魔法でしょ？｣

｢確かにそうだけど、カルパッチョで扱えるなら3割の魔法使いは使えるってことだからね
洗脳される時間をもう少し伸ばしておかないと反撃できない｣


ワース、おて
そう言いながら真面目にお手をするワースの手を触り立ったままのカルパッチョを見上げる


｢カルパッチョも洗脳魔法受けてみる？｣

｢いい、ヴァンデラーがやると100%当たるから｣

｢残念
洗脳魔法受けたら吐かせたい言葉があったのに｣

｢どんなの？｣

｢フィン君に謝らせに行かせる｣

｢…………。｣


顔を背けるカルパッチョに｢冗談だよ｣と笑いながらようやくワースにかかった洗脳魔法を解く
縛っていた魔法が突然解かれたこともありヴァンデラーに倒れこんだワースの体を抱きとめると｢よしよし｣と頭を撫でる


｢素直になれるといいね、カルパッチョ｣

｢……謝りに行くよ。いつか…多分｣

｢うーん、曖昧｣


やっぱり洗脳魔法かけて行く？
ヴァンデラーの言葉を無視してカルパッチョは部屋から出ていく
怒らせたんじゃないか？と2人の中を少し気にするワースだったが次の日また同じように違う魔法の実験をお願いするため尋ねてきたカルパッチョをみてそれが杞憂に終わることを知るワースだった



｢ヴァンデラーとカルパッチョは喧嘩しないのか？｣

｢喧嘩？しないよ
お互い過干渉はしないし、カルパッチョ自身嫌なこと言われても新しい発見があると忘れるみたいなんだよね。あんまり気にしないみたい

私？私は癇に障ること言われないからなぁ……
唯一怒るとしたら''魔族と似てる''って言われたらかな
怒るどころじゃないね、相手の存在消す｣

｢恐ろしすぎる｣

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