道はどこまでも続く 2

仲良しトリオ その1 ページ31

カルパッチョとヴァンデラーはお互いの煮ている部分が多く近くにいることを許容するほど仲がいい
一般的に見れば恋仲にもみえる距離にいたとしても2人にしてみればただのビジネスパートナー的存在でありそこに恋愛感情は1ミリも生まれない


そう。生まれない故に……


｢強力な洗脳させる魔法見つけたから試させて｣

｢ゴフッ｣

｢私を洗脳出来たらなかなか強い魔法だね。興味深いしいいよ｣


二人の会話に思わず飲んでいた紅茶を吹き出したワース
そんなワースに気づかないのか、気付いている上で無視しているのか カルパッチョは椅子に座ったままのヴァンデラーと鼻がお互いに着くほどの距離まで近づくとじっと見つめ始めた


｢………………どう？｣

｢……うーん、ダメそう
やっぱり大きな魔力差が原因かなヴァンデラーには効かない｣


諦めたように離れたカルパッチョとティータイムを再開させるヴァンデラー
仲良くなったものの未だにお互いの距離感が理解できないワースは思わず頭を抱えたがカルパッチョはそんなワースを見て｢あ｣と声を上げた


｢ちょっと先輩、実験台になってよ｣

｢……は？｣

｢丁度いいね、防御魔法も教えているし
洗脳魔法に掛からないよう練習もできるからワース相手してあげなよ｣

｢え、マジかよ｣

｢もしかして先輩ビビってる？｣

｢はぁ〜？やってやろうじゃん｣


後輩に舐められる事が嫌いなワース
カルパッチョの売り言葉を速攻で買い自分から実験台になることに…そんな2人の様子を見ながら｢仲良しだなぁ｣とヴァンデラーはお菓子に手を伸ばしていた

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