道はどこまでも続く 2

プレゼント その1 ページ28

｢ワースにプレゼントを渡したい？
渡せばいいじゃん｣


授業の合間 昼休み
昼食を取ろうと食堂に向かっている途中ワースの兄であり神覚者であるオーターが私を訪ねてきて今は彼と共に個室でご飯を食べていた
この行為自体珍しいものではなく最初は驚いたものの2,3度と回数を貸されねば麻痺もする。その大半が私の弟子であり彼の弟、ワースのことともなれば

今回はもう少しで誕生日だというワースの為にプレゼントを買いたいらしいが好みと渡すタイミングが分からないのだという。顔に似合ってない悩みだ


｢ワースの欲しがっているもの何か知りませんか？｣

｢承認欲求｣

｢形あるものだと助かります｣

｢参考書とか？｣

｢なるほど…参考書…｣


彼が私の言葉に復唱するが仮にオーターから参考書を貰えばワースは自己肯定感がどん底に下がるだろうな。と1人考える


｢参考書も欲しがってるけどせっかくの誕生日にそんなもの渡そうとしないでね｣

｢?
欲しがっているものを渡すのにですか｣

｢思春期の男の子だからね。勉強と関係ないものでもいいと思うよ｣

｢なるほど｣


何かいいものを思いついたのか自分の飲んでいた珈琲を一気に体に流し込んだオーターは満足気に帰ってしまった

それにしても…誕生日かぁ


｢私もなにかあげようかな……｣

プレゼント その2→←ツララとの絡み その3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す