50話 ページ50
攻撃魔法を魔族との間に撃ち込んで距離をとる
相手を見ると自分の手元を見つめてニコニコと笑ったまま動かない
「あぁ、あぁやっぱり。予想した通りだ
素晴らしい!こんなに高揚したのはいつぶりかな!!」
「1人盛りあがってるところ悪いけど私急がないと」
「そんなに急がなくてもいいだろ?もう少し話をしよう」
「無理」
ゾルトラークを撃ち彼が避けるのを予想してその場所にも数箇所撃っていく 戦いを心の底から楽しんでいる相手とは違い私の中では焦りだけが募る
せめてマッシュ達と合流さえ出来れば……
「……そうだ。無理にここで倒す必要は無いのか」
無駄に魔力をココで消費する必要もなくなる。状況が良くなる訳では無いけど 彼らのヘイトが私に向くならそれで良し
「少し派手にやるよ」
「?」
私の背後に現れた大きな魔法陣を見て魔族が驚いている間に私は魔族の方に手を伸ばし
「ゾルトラーク」
今まで白く、細かった人を殺す魔法から黒くより殺傷能力の上がったソレは魔族を丸ごと包み込み部屋の壁を何枚も貫通させ崩壊させると目当ての部屋まで直行できるほどの破壊力を示した
マッシュが地面に伏せ、ドミナがそんな彼を庇うように知らない男の前に手を伸ばして立っいるのが見える
一瞬でドミナの横に移動し彼の背中に触れる
「お待たせ」
「お前……逃げたんじゃなかったのか……?
それに…その魔力…………」
「私の説明はまた今度
まだやる気があるのなら君の相手は私がするよ」
大きな武器を持った彼と見つめ合っていると彼が下から上へと剣を振り上げる
風圧でフードが取れてしまい私の顔を見た目の前の男はどこか納得したように
「……ふむ、魔族かと思っていたが違うらしいな
だが、その魔力量。ただの人間という訳でもないだろう」
「もしかして目が悪い?
エルフだよ。色々事情があってココに居るんだ」
「……エルフ、エルフだと!?」
驚いた声に目を向けるとイノセント ゼロがよろよろと足取りがおぼつかないまま私の前に立つ
うっとりとした顔で笑う彼の目は深淵のように暗く深い闇に包まれていて、触れられる前に彼の手から逃げる
「なんてことだ 本で何度も見た……
神秘的な…衰えることを知らない容姿と魔法の高みへと登れる時間と経験、知識
あぁ あぁ!夢のようだ!!まさか貴方に出会えるとは!!
さぁ!私と共に楽園へ行こうじゃないか」
「え、いや無理 怖い」
圧倒的温度差________
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ありもぎ - 大好きですッッッ (3月21日 18時) (レス) @page50 id: 5a5aa31b6c (このIDを非表示/違反報告)
pjzfypgcgm(プロフ) - めっちゃおもしろいのに更新も早いなんてさいこー!!神!! (3月20日 22時) (レス) @page50 id: 898c7a0812 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 良い作品!めっちゃ面白い! (3月16日 9時) (レス) @page35 id: 3801cff032 (このIDを非表示/違反報告)
青空餅名無し6306号(プロフ) - この作品大好きです‼︎投稿頑張ってください‼︎ (3月13日 18時) (レス) id: e874f646c6 (このIDを非表示/違反報告)
うにゅ(プロフ) - 好み♡ (3月10日 21時) (レス) @page23 id: 5f8f8b1a53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水菜目 | 作成日時:2024年3月7日 14時