道はどこまでも続く (ページ48)

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48話ページ48

｢クソ!!いつまでも余裕そうにしやがって!!!!!!
ウォーターズサーズポセイドンアンガスインクラネーション｣

彼の背後に現れた物体に思わず首を傾げる
ワースが見せてくれた魔法とはまた違った……

｢次のステージって事かな｣

この世界は自分に合った魔法1つを極めるこちらの魔法構造もだんだん理解してきた
ゆっくり降下し地面に近く、でも決して足はつかないように降り

｢少し熱いかもしれないけど我慢してね
ヴォンザンベル｣

部屋全体が業火で包まれ水が一瞬にして蒸発していく
炎の弱点は水だとよく想像されるがこれだけ炎が昇っていればそれ以上の水を求められる
殺傷能力を下げたゾルトラークでも良かったのだが完全に水を破壊できず勝利性にかけると思いボツ

｢早く火を消さないと君の得意な水は扱えないよ｣

｢クッ!!ウォーターズマッドランス
トライデントレイン
ウォータープリズン!

ウォーターｯ……｣

｢おっと｣

魔力が尽きたのか燃える地面に倒れそうになる彼を支えると同時に炎を消す
ゆっくり彼を地面に座らせていると彼は｢殺せよ｣と力なく言った

｢別に殺さないけど…｣

｢この身を捧げ誓いを全うすることでお父様への忠誠を示す
尊敬しるあの人に少しでも振り向いてもらいたい関心を持ってほしい
僕の存在意義はそれだけなんだ
お前に負けた今僕が存在する意味はなくなったさぁ、殺れよ｣

｢……｣

｢なんだよその目。愛されるために尽くすのは当然だろう｣

彼の発言を聞いて｢なんだ｣と少し納得する
世間一般的に言う''愛情''を貰えなかった彼は愛されたいと願う小さな子供のままなのか＿＿＿＿

｢……愛とか、恋とか。そういうものは私もよく分からないけど
自分の子供にそう思わせる親は親じゃないと思う
古びた記憶だけど私の親は自分の子供にそんな寂しい思いをさせる人じゃなかったよ
君の家庭方針は間違ってる｣

しゃがみこんで私は彼の頭をマッシュを撫でるように触りながら彼が嬉しそうに笑う言葉をただ一人の人間、子供を見るように

｢よく頑張ったね｣

｢……馬鹿じゃないのか
さっきまで敵だったやつに…そんなこと言うなんて……｣

彼の瞳が大きく揺れ水の膜が全体を覆っていく。包み込むように彼を抱きしめると震えながらも背中に手がまわり小さな嗚咽が聞こえてきた