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28話 ページ28

カルパッチョside

痛い、痛い、痛い、痛い
息がしづらい。身体が言うことを聞かない。動けない

地面に伏せて何分経った?まだ試験は終わらないのか?
どうしよう、どうすれば……

動かない体と思考を続ける脳
真反対すぎる自分の体に嫌気が差しつつもどうしようも出来ない状態に四苦八苦しているとコツコツと誰かの足音がコッチに向かってきていることに気づいた


「カフッ……誰?」

「喋れるってことはまだ大丈夫そうだね
痛みは知れた?」


僕の頭を優しく持ち上げると硬い地面から彼女の柔らかい太ももへと感触が変わった
回復魔法をかけているのかズキズキと痛んでいた脳はゆっくりと落ち着き始め「ふぅ……」と思わず息が漏れる


「痛みがこんなに辛いだなんて初めて知った」

「マッシュ、強かったでしょ」

「強い所の話じゃないよ、何アイツ怖い
杖の形物理で変えるとか聞いたことない」

「え、彼そんなことしてたの」


何それ知らない、怖…
と言葉を漏らすヴァンデラーの顔を下から覗き見る
今まで口元しか見えなかった顔は下から覗いている形となり確認でき初めて見た彼女の顔立ちに息を忘れる
白い糸のような細い髪と影がさしているはずなのに何処までも透き通っている瞳に


「なんか、女神様みたいだ」


思わずそんな言葉が出ていた
何を言っているんだろう。女神なんてただの虚像、存在なんてしていないと自分が1番よくわかっているし今まで信じたことなんてなかったはずなのに

彼女の顔をもう一度見ると何故か悲しそうに笑っていて、なぜ彼女が苦しそうなのか僕には理解できなかった


「女神、か」


そう呟きながら僕の前髪をサラサラと撫ではじめた彼女
抵抗もできず大人しくされるがままの僕は彼女の悲しそうな顔をじっと見つめながら


「言われるの嫌だった?」

「____いや、懐かしい響きだなと思っただけだよ」


懐かしい?
意味がわからず聞き返そうと口を開きかけたところで試験終了の放送がなり会話は中断された

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ありもぎ - 大好きですッッッ (3月21日 18時) (レス) @page50 id: 5a5aa31b6c (このIDを非表示/違反報告)
pjzfypgcgm(プロフ) - めっちゃおもしろいのに更新も早いなんてさいこー!!神!! (3月20日 22時) (レス) @page50 id: 898c7a0812 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 良い作品!めっちゃ面白い! (3月16日 9時) (レス) @page35 id: 3801cff032 (このIDを非表示/違反報告)
青空餅名無し6306号(プロフ) - この作品大好きです‼︎投稿頑張ってください‼︎ (3月13日 18時) (レス) id: e874f646c6 (このIDを非表示/違反報告)
うにゅ(プロフ) - 好み♡ (3月10日 21時) (レス) @page23 id: 5f8f8b1a53 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水菜目 | 作成日時:2024年3月7日 14時

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