道はどこまでも続く (ページ23)

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23話ページ23

｢これで合同授業を終わります。
果実を取れなかったものは減点となりますのでそのつもりで｣

｢ギリギリ間に合ってよかったね｣

｢荷物が居なかったらもっと探索できた｣

不服そうなカルパッチョに苦笑いしつつ後ろで疲れ切っている3人を見る

あの後は奥深くに行けば行くほど騒がしくなってしまった
レモンとフィンは相変わらず怯え続け、レモンを守ろうと張り切っていたドットは魔獣の鳴き声一つ一つに反応しては爆破をあちこちで起こした(その都度ランスに頭叩かれてた)

もう少し、もう少しと奥に進みたがるカルパッチョを途中で押さえつけ引き返した時には制限時間残り3分を切っていて少し焦ったが無事に終わって何より
早速採ったものを試したいのかカルパッチョはさっさと寮に戻ってしまったためいまだに動けないでいるフィン達にゆっくり近づく

｢無理させたみたいでゴメンね
あの子集中すると周りが見えなくなるタイプだから｣

｢なんか僕達もゴメン。すっごい足でまといだった気がする
果実も取ってもらったし｣

ズーンと落ち込んでいるマッシュの頭を撫でながら気にしてないと笑う

｢奥地は危険だって承知の上で君たちを連れてったんだし
戦わせる気はなかったからね。あれくらいの魔獣なら私一人でも何とかできる｣

｢あの魔獣を1人でなんとかできる方がイカれてんだよ…｣

ドットの疲れたような声にもう一度謝罪を述べ、私も寮に戻ろうと歩き出したところで本当に言いたいことを思い出し彼らを見た

｢選抜試験、私とさっきの彼。カルパッチョも出ると思うから
よろしくね｣

｢へ｣

｢まじかよ……｣

ローブがバサリと音を立てフードが風で飛ばないよう抑えながら寮に戻る
少しは危機感を持ってくれると助かるのだが……

｢マッシュは深く考えてなさそうだなぁ………｣

｢彼女はマッシュ君のなんなんですか？｣

｢大事な人｣

｢ｲﾔｧｧｱｧｧｧｧｧ!!!!!!!!!!｣

｢え、おまっ……彼女いたのか!!!!!!｣

目を吊り上げマッシュに掴みかかるドットにマッシュは｢そうじゃないです｣と弁解するも本人は聞こえていないのか強く揺すっている

｢か、彼女はマッシュ君と一緒に暮らしてる人なんだって!!だから家族みたいなもの!!落ち着いて!!｣

フィンの説明にようやく我を取り戻したドットはなんだ。とマッシュの服から手を離しﾌｯと笑った

｢そうだよな。お前に彼女は居ないよな。俺と同じだもんな｣

｢同じではない｣