道はどこまでも続く (ページ21)

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21話ページ21

｢今回の授業はアドラ寮とオルカ寮の合同となってます
選抜試験間近でピリついているのは分かりますが私闘での殺し合いはしないように。あくまでコインの奪い合いだけですからね

授業内容は＿＿＿＿｣

森の中にある金色の果実を取ってくるという課題。
入口にもありはするものの奥に行けば行くほど果実は大きく、成分もより良いものとされるため1番品質の良いものに銀硬貨を渡すらしい

｢適当に取ってさっさと終わらせよう｣

｢そうだね｣

｢あぁ、言い忘れてましたがこの森は奥深くに行けば危険な魔物が潜んでいます。最低でも3人1組となって行動するように｣

｢｢……｣｣

お互い顔を見合せ誰もいない空間を見つめる
3人1組、今までツーマンセルが当たり前だった2人にとってあと一人を見つけ出すのは至難の業。
アドラ寮はともかくオルカ寮の人間は目すら合わせてくれない状況になるほど私たちは浮いた存在になっていた

｢……仕方ない。アドラの中から誰か連れて来よう｣

｢僕らだけでも行けると思うけど｣

｢守れるルールには従うべきだよ、誰も入ってくれなきゃ私達だけで行こうか｣

｢……ということでマッシュ、一緒に来てくれない？｣

｢ｵｩイェア｣

｢待て｣

二つ返事のマッシュを連れていこうとすると青髪君に待ったをかけられ足を止める。
なんだ？と彼らを見れば彼もついて行きたいと申し出てきて……と思えばゾロゾロと言い出し

｢増えた｣

｢多くない？｣

私達含め全員で7人
4人,3人で2チームに分かれようと提案してみたがうなずいたのはカルパッチョのみでアドラの子達は全員から拒否されてしまった

｢うーん……まぁいいけど
割と奥深くまで歩くから危険だと思ったら引き返してね｣

｢適度な場所を狙わないのか？｣

警戒心の強そうな青髪君に聞かれ隠すことでもない為、研究に使えそうな薬草があると説明する

｢この森の奥でしか取れない薬草もあるらしいから少し気になっててね
こういう場でしか中に入れてもらえないし、果実なんて何処でも取れるなら焦る必要も無い｣

｢流石オルカだな、探究心が強え｣

｢早く行こう｣