道はどこまでも続く

19話 ページ19

｢ヴァンデラーさんさぁ、最近調子のってない？｣

｢カルパッチョ君独り占めしてたくせに最近はワース先輩にまで色目使うとかクソビッ チじゃん｣

｢ずっとフード被ってるし？とんでもなくブサイクなんじゃない？取ってみようよ｣


放課後、人気のない場所に呼び出されたかと思えば女性数人に囲まれ私を抜いて話が始まってしまった
そして何が解決したのか彼女達はジリジリとこちらに寄ってきた為、浮いて距離をとると杖を取りだし攻撃してきたがこちらも防御魔法で防いでいく


｢えぇ……何、どういうこと……？｣

｢浮くなんて卑怯!!｣

｢降りてきなさいよ!!!!｣

｢そうは言われても……｣


降りたら魔法(物理)使われるかもしれない。負けることは無いけど倒れたこの人数を運ぶのが面倒だな
どうしたものか…と浮いたまま考えていれば少し遠くからとある人物が歩いてくるのが見えて思わず声が出た


｢何処探しても居ねぇと思ったら何遊んでんだテメェ｣

｢遊んでるように見える？｣

｢わ、ワース先輩!!｣

｢違うんですコレは!!!!｣


下にいる女の子たちが私の足元から離れ近寄ってきたワースを囲むと弁明をそれぞれ並べていく
わちゃわちゃと彼の周りが騒がしくなり鬱陶しそうに顔を歪めるワースを見て助けるべきか考えていると背後から聞きなれた声が聞こえたと同時に腰を引かれた


｢見つけた。ちょっと聞きたいことあるんだけど｣

｢よくここがわかったね｣

｢女子数人にヴァンデラーが連れてかれるの見たって雑魚に聞いた｣

｢刺してない？｣

｢……｣

｢刺したのかぁ……｣


相手倒れてるだろうな…と頭を抱えていれば私の後ろに立っていたカルパッチョに気づいたのかワースを囲んでいた女性数人が私達の方に近づくもカルパッチョの手が私の腹部に回ってるのを見て分かりやすく顔を歪めた


｢か、カルパッチョ君!ヴァンデラーさんと付き合うのやめなよ!
彼女浮気してるし……｣

｢浮気？｣

｢そう!ワース先輩とも付き合ってるの!!
男子生徒にニコニコしちゃって気持ち悪いよね!!｣


1人の女の子が突然そんなことを言い出し他の女の子たちがクスクスと笑う中
私達3人は全員ポカンと口を開けたまま固まった

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