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13話 ページ13

「…………あ、ここの歴史どうだったかな」


1日の授業が終わり自室で勉学に励んでいれば抜けている歴史の一部
歴史上100年程経った後の記録は頭に無く、教科書にも表面上しか書かれていない。殆どの本が揃っていると言われている図書館はもう数刻もすれば閉館してしまうが探して借りるだけの時間はある
仕方ない とペンを置いてローブを羽織ると足早に部屋を出た


「___年、___年………………」


呪文のように何度も唱え図書館の1番奥にある本棚を探す
日があまり入らず入口からもかなり距離があるココに生徒は私だけしか見当たらず声を出しても大きくなければ届かない
そう思っていた……んだけど


「探し物はこれかァ?」


声のした方を見ればサングラスをかけた生徒が古びた本を持ってニヤリと笑っていた


「それかもしれない。中身見せてもらいます?」

「おいおい、何の見返りもなく渡すと思うのか?」

「?
それ学校のものだから貸し借りは当然のものじゃないの?」


何を言い出すんだろう?と首を傾げていれば
肩を強く押され後ろにあった本棚に押し付けられる
衝撃に耐えるために閉じた目を開ければ目の前には彼の顔があり


「お前、ただの生徒じゃねぇだろ」

「ただの生徒だよ」

「巫山戯たことぬかすなよ、その魔力量は普通じゃねぇ二本線以上の魔力量だ。何者だァ?」


被っていたフードを強く引っ張られ視界が久しぶりに明るくなる 金を帯びた彼の目と視界が重なった瞬間彼は時間が止まったかのように固まってしまい


「ねぇ」

「……」

「ねぇってば」

呼びかけにも応じてくれない
仕方ない と彼のローブを何度か引っ張れば数秒後に我に返りもう一度私を見ると母音しか話さなくなってしまった


「この時代の子供達は魔力を感じ取れないのかと思ってたけど
感知するのが苦手なだけみたいだね
……なるほど、もう少し抑える必要があるのか」

「は……抑えるってそれが最大じゃねぇのかよ………………
聞きたいことが山ほどある場所変えるぞ」


なんでついてくる前提なんだろう。
そう思っていれば彼は私のフードを被せなおしながら


「ついてこねぇならそれでも結構
ここで尋問し続けるだけだ。閉館までもう時間もない俺以外に正体がバレるかもな」

「……分かった」

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ありもぎ - 大好きですッッッ (3月21日 18時) (レス) @page50 id: 5a5aa31b6c (このIDを非表示/違反報告)
pjzfypgcgm(プロフ) - めっちゃおもしろいのに更新も早いなんてさいこー!!神!! (3月20日 22時) (レス) @page50 id: 898c7a0812 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 良い作品!めっちゃ面白い! (3月16日 9時) (レス) @page35 id: 3801cff032 (このIDを非表示/違反報告)
青空餅名無し6306号(プロフ) - この作品大好きです‼︎投稿頑張ってください‼︎ (3月13日 18時) (レス) id: e874f646c6 (このIDを非表示/違反報告)
うにゅ(プロフ) - 好み♡ (3月10日 21時) (レス) @page23 id: 5f8f8b1a53 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水菜目 | 作成日時:2024年3月7日 14時

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