道はどこまでも続く (ページ1)

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1話ページ1

柔らかく肌を撫でる風、右を見れば自然溢れた木々が生い茂ってその隙間からさす光はスポットライトのように地面を照らしていた
それは左も同様で森の中だと言うのが見て取れる

問題なのは＿＿＿＿目の前に重量物を片手で持ち上げて私を見下げる一人の男が立っていることだろうか

数刻前

久しぶりに友人の顔が見たいと会いに行けば新しい魔導書を手に入れた為試したいという相談を受けた
ほとんどの魔導書を網羅している彼女でも知らないものはあったんだなと思ったが私も気になったため了承。古典的な魔法陣の中に立たされどんな魔法かと待っていればいれば眩い光と共に気付いたらここにいたという……私にも理解し難い状況となっていた

まぁ、とりあえず

｢誰？｣

｢え、こっちのセリフ…｣

｢ということでじいちゃん、突然現れた女の人連れてきた｣

｢いやぁ何一つ分からんかったんじゃが？｣

｢拾われました｣

｢あ、うん。はい｣

修行していた彼に手を引かれたどり着いたのは1つの家
彼はお爺さんと二人暮しらしく家族は彼だけだという。お爺さんは私の顔を見るなり目を見開いていたけど何かおかしいところでもあったのだろうか

｢お主…顔に線が…………それにその耳は……？｣

｢?
エルフって知らない？いや、絶滅して行ってるから見たことは無いかもしれないけど｣

｢エルフじゃと!!?｣

エルフというワードに酷く驚いた様子のお爺さん
何か変なことでも言ったのかと彼をじっと見れば震える声で一言

｢エルフは歴史上の生き物じゃぞ……!!?｣

……なんて？