8話 ページ8
「まことに申し訳ございません」
深々と頭を下げる彼、実に3度目の謝罪である
意識を取り戻してすぐ、事情を話して2度目、そして現在
昔の人間って謝りすぎじゃない?…いや、現代(伊地知)もか。
「気にしてないですし、嫌になればやめてましたよ
それより、あの小島に行った話が聞きたいです」
そう切り出したところで村人がザワザワとし始めたことに気づいた
聞こえる範囲でわかったのは 次は丙江様が__
「何か起こったみたいですね」
「ふむ、見に行くか」
「なっ、おい!」
片目の男を先頭に騒がしい場所へと歩を進める
彼らが集まる少し先で見えたのは、身長のある木の上に突き刺され、片目を烏に喰われて息絶えている丙江叔母さんの姿
「到底、人の仕業とは思えんな」
「でしょうね」
丙江の残虐な姿に吐き気を催したのかふらつく水木に反してじっと見続ける私と片目の男
「人の仕業じゃないって、じゃあ何の仕業だって言うんだ…
あの島で見たバケモノは、お前は何者なんだっ…!?」
「アレは妖怪と呼ばれるモノ、そして幽霊族であるワシも同じようなものなのじゃ」
水木はそこまで聞くと脳の処理が追いつかなくなったのか気絶してしまった
「順をおって説明してあげないと可哀想ですよ」
「そうしたつもりじゃったが…」
「人間は見えないものは信じないんです。
彼も貴方の気に当てられて少しずつ見えるようになっているようですし混乱しているのでしょう
人気のいない場所を教えますのでそこで一度お話してみるのは?」
「あい、分かった
すまんの」
成人男性を軽々と抱えた片目の男を確認して歩を進める
去り際にもう一度丙江の遺体を見る
微かに残る残穢に心当たりがあり、耳の奥で誰かが私を呼んだ気がした
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あべの(プロフ) - そして、この後の囲われた日常が気になるのは自分だけなんでしょうか? (12月25日 15時) (レス) @page25 id: 55582985e0 (このIDを非表示/違反報告)
あべの(プロフ) - 1から3まで並べると尊くて泣きます。 (12月25日 15時) (レス) @page25 id: 55582985e0 (このIDを非表示/違反報告)
箔月(プロフ) - えー、全て神でした (12月25日 11時) (レス) @page25 id: 26079ce184 (このIDを非表示/違反報告)
rune16(プロフ) - 第一特典はと合わせたい神絵でした。遅くなりましたが、コメント失礼しますwww私は第一特典もらってないので是非とも並べたい。いや、並べないといけない第三特典だったとお伝えします! (12月25日 11時) (レス) @page25 id: c9d7379dbf (このIDを非表示/違反報告)
Rin'lan - 天才すぎます!! (12月23日 21時) (レス) @page19 id: 3767ef094f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水菜目 | 作成日時:2023年12月11日 2時