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7話 ページ7

次の日、外を歩いていると小舟に乗っている彼らを見つけた


「何してるんです?」


水木と名乗った男は、昨日の片目の膝の上で眠り
片目の男もそのまま無反応
何これ、どこかツッコんだらいいの?


「お、A嬢ちゃんか
スマンが少し膝枕を変わってくれんか?足が痺れてな」


男は水木の頭を少し上げるとそのまま軽々と水木を抱き上げた
ほらほら、と急かされるまま座らされ膝の上に水木の頭を乗せられる


「あー、解放じゃ」

「彼、暑くないんですかね」

「暑いじゃろうが、ココには近くに涼める場所なぞないじゃろ?」

「それはそう」


ほら。
とでも言いたげな顔に思わず目をそらす
というかなんで彼意識なくしてんの、え?普通に睡眠不足だったりする?
顔を覗いてみれば鼻に乾いた血が付着しているのが見えて睡眠不足説が消える


「もしかして、あの小島に行きました?」

「流石に分かるか」

「まぁ、舟の時点で何となく察しますよね」

「彼処はなんじゃ」

「人間の欲の塊ですね、呪いの巣窟です」


呪い…と私の言葉を復唱する彼をじっと見る


「昨夜も思ってましたけど、貴方人間じゃないですね」

「それも気づいとったんじゃな」

「確信したのはさっきです」


首を彼に向け続けるのに疲れ水木の方に目線を落とす
すやすやと眠り続ける彼は知っているのだろうか。
まぁ、知ったところで彼にどうこうできる代物でもないけれど


「お主も''ただの人''ではなかろう」

「まぁ…」

「手を組まんか」

「へ?」


突然の持ちかけに思わず間抜けな声が出る


「ワシに協力するなら悪いようにはせん」

「ソレ、協力しないとどうなるんですか」


その問いに彼は無表情で私を見下ろしゆっくりと手を伸ばし顔全体が彼の手の影で覆われる


「試してみるか?」

「ご自由に」











「んっぅ………?」

「あ、おはようございます」


水木は目の前の光景に2度見ならず5度見ほどした後


「はっ!?な、はぁ!!!?
何でここにAさんがっ、て何してるんだゲゲ郎!!!!」

「お主は騒がしいのう」

「元気ですね」

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あべの(プロフ) - そして、この後の囲われた日常が気になるのは自分だけなんでしょうか? (12月25日 15時) (レス) @page25 id: 55582985e0 (このIDを非表示/違反報告)
あべの(プロフ) - 1から3まで並べると尊くて泣きます。 (12月25日 15時) (レス) @page25 id: 55582985e0 (このIDを非表示/違反報告)
箔月(プロフ) - えー、全て神でした (12月25日 11時) (レス) @page25 id: 26079ce184 (このIDを非表示/違反報告)
rune16(プロフ) - 第一特典はと合わせたい神絵でした。遅くなりましたが、コメント失礼しますwww私は第一特典もらってないので是非とも並べたい。いや、並べないといけない第三特典だったとお伝えします! (12月25日 11時) (レス) @page25 id: c9d7379dbf (このIDを非表示/違反報告)
Rin'lan - 天才すぎます!! (12月23日 21時) (レス) @page19 id: 3767ef094f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水菜目 | 作成日時:2023年12月11日 2時

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