6話 ページ6
｢なぜこの村に？｣
｢それを教えて何になる｣
｢事と次第によっては力になれるかと
私はこれでもこの村では地位のある一族にいますので｣
そう言うと男は少し考える素振りを見せたあとゆっくりと話し出した
妻を探している と
｢もう何年も探しておる
古い友人がここで妻の気配を感じたと言っておってな｣
写真を見せてくれたが村でそんな顔を見た記憶はない
ならもしかすると…
彼に写真を返し時弥に部屋に戻るよう諭す
｢教えてくれてありがとうございます
少しこちらでも探してみます
それでは、おやすみなさい｣
部屋を出て時弥を送った後穴蔵の方へと足を進める
時刻は丑三つ時、村人のほとんどが眠りにつき看病をしている村人も極わずか
｢昨日も来たのに今日も来ることになるとは思わなかった
私あそこ嫌いなんだよねぇ、陰気臭くて｣
はぁ…と息を吐いて歩を進める途中
｢こんな深夜に何かありましたかな？｣
背後から話しかけられ歩みを止める
ゆっくりと振り返れば長田が私の方を見て口角をあげていた
｢目が覚めたので、御手洗ついでに散歩ですよ
足音、うるさかったですか？｣
｢いえいえ、そんなことありません
音1つ聞こえなかったので幽霊と間違えるところでした
夏とはいえ体が冷えて風邪でもひかれたら大変です
お部屋にお戻り頂けますか？｣
有無を言わせないその気迫
気圧された訳では無いがここで揉め事を起こすのはいい判断とは呼べない
大人しくしておこうと渋々ながらと言ったふうに頷いて彼に背を向ける
｢＿＿＿時にA様
貴方は何を企んでいるんですか？｣
｢何を、とは？｣
｢誤魔化さなくて結構です
ココ最近穴蔵を行き来していると小耳に挟みまして、あまり自由がすぎると私どもでも手に負えない場合があります
ですから注意しておこうかと｣
やっぱりバレるよなぁー…
鍾乳洞は道が1つしかない上に狂骨を封じ込めている部屋の前には村人たちがとあることをやる場所だってある
見つからない方がよっぽど凄い
｢＿＿＿桜が｣
｢桜？｣
｢二十歳の時に見せてもらった赤く染ったしだれ桜が忘れられないのです
ですから1人で何度が見に行っていたのですが
迷惑をかけてしまっていたようで……｣
袖元で顔半分を隠しさも泣いているかのような演技をする
夜ということもあり長田は涙が出ているかさえ判別つかないのか
｢なるほど、いつか機会を設けますので、あの場に立ち入らないように｣
そう言って彼はそそくさと姿を消した
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あべの(プロフ) - そして、この後の囲われた日常が気になるのは自分だけなんでしょうか？ (12月25日 15時) (
レス) @page25 id: 55582985e0 (このIDを非表示/違反報告)
あべの(プロフ) - 1から3まで並べると尊くて泣きます。 (12月25日 15時) (レス) @page25 id: 55582985e0 (このIDを非表示/違反報告)
箔月(プロフ) - えー、全て神でした (12月25日 11時) (レス) @page25 id: 26079ce184 (このIDを非表示/違反報告)
rune16(プロフ) - 第一特典はと合わせたい神絵でした。遅くなりましたが、コメント失礼しますwww私は第一特典もらってないので是非とも並べたい。いや、並べないといけない第三特典だったとお伝えします！ (12月25日 11時) (レス) @page25 id: c9d7379dbf (このIDを非表示/違反報告)
Rin'lan - 天才すぎます!! (12月23日 21時) (レス) @page19 id: 3767ef094f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水菜目
| 作成日時：2023年12月11日 2時
